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2020年03月17日06:05

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ジャンボ鶴田怪物伝説(548)

85年「激突!オールスター・ウォーズ」は2月5日、東京体育館(テレビ収録、観衆10,250人超満員発表)で全31戦に亘るシリーズ最終戦を迎えました。

当時は興行数=人気のバロメーターでもあったことから長州力率いるジャパンプロレスを取り込んだ全日本プロレスが優位に立ちました。

最終戦メインイベントは馬場のPWFヘビー級王座にタイガー・ジェット・シンが挑戦。馬場とシンは同王座を賭けて3回対戦、初回82年6月8日、蔵前国技館では7分11秒、馬場の反則勝ち。2度目は同年7月30日、川崎市体育館で7分21秒、両者リングアウト。

3度目の同タイトル戦は83年7月12日、札幌中島体育センターでの対戦となり9分27秒、ノーコンテストに終わっており、決着はついていません。

試合はシンが得意のコブラクローで馬場の頸動脈をギリギリと締め上げていきましたが、馬場は長身を利しての珍しいヘッドバットでシンの虎の爪を外し、ジャンプ一番、脳天唐竹割り、さらにシンの頭部を両脚に挟むとこれまた珍しいドリルアホール・パイルドライバー。ダウンしたシンを引き起こしてのコブラツイスト。14分40秒、シンはあっさりとギブアップし、馬場が前84年7月31日、蔵前国技館でスタン・ハンセンを降して奪回した王座の初防衛に成功しています。

この時代コブラツイストは単なる痛め技、つなぎ技になっていますが、猪木の日本プロレス時代のフィニッシュホールドであるコブラツイストでギブアップ勝ちを奪ったあたりは馬場の意地を見たような気がします。

折しも1月25日、新日本プロレスの徳山市(現周南市)体育館では猪木が全日本プロレスから引き抜いたアブドーラ・ザ・ブッチャーと3年ぶりにシングルマッチを行い、9分49秒、レッグラリアットからの体固めで呆気なくフォール勝ちしており、馬場がこれを知らない訳がなく、猪木はブッチャーを、馬場はシンを潰してしまった訳です。

ただ一つ大きな違いは猪木はブッチャーをこれきり呼ばずに使い捨てにしたのに対し、馬場はこの後もシンを呼び続けました。ここが馬場と猪木のプロモーターとしての差です。

セミファイナルは全日本対ジャパン軍団抗争、鶴田&天龍組vsマサ齋藤&長州組の最強対決。鶴田とM齋藤が同体でトップロープ越しに場外に転落。先にM齋藤がリングに上がりました。続いて鶴田も上がろうとしたところ、試合権利のない長州がエプロンで鶴田にリキラリアット。

鶴田は再び場外に転落、これを見ていた天龍がM齋藤に延髄斬り、M齋藤も場外に再度落ちて乱闘となり、15分35秒、鶴田とM齋藤の両者リングアウトとなっています。

終盤戦特別参加のジェリー・ローラー&ジミー・バリアント組はザ・グレート・カブキ&石川敬士組と対戦、ローラーはこれが首都圏初登場となりましたが非力なバリアントが狙われ、7分39秒、石川がバリアントからサソリ固めでギブアップ勝ち。ローラーは真価を発揮出来ずに初来日のツアーを終えることになりました。

アニマル浜口&小林邦昭組vsダイナマイト・キッド&デービーボーイ・スミス組は9分43秒、両チームリングアウトの引き分け。全日本参戦2シリーズ目のキッド&スミス組もこのシリーズ、フル参戦でしたがほとんど中堅選手との対戦ばかりであり個性を活かすところまではいかず。

全日本対国際血盟軍、グレート小鹿&大熊元司組とラッシャー木村&鶴見五郎組の一戦は12分3秒、R木村がブルドッキング・ヘッドロックから大熊を体固め。ジュニア6人タッグ、タイガーマスク&マイティ井上&マジック・ドラゴン組vsペーロ・アグアヨ&ブラソ・デ・オロ&ブラソ・デ・プラタ組は10分27秒、タイガーマスクがオロをジャーマン・スープレックスホールドでフォール。

ジャパン対国際血盟軍、キラー・カーン&栗栖正伸組vs剛竜馬&アポロ菅原組はこの中では体格、実力で抜きん出ているKカーンが菅原を11分22秒、ダイビング・ダブルニードロップから体固め。

グラン浜田とジプシー・ジョーのシングルマッチは7分5秒、回転エビ固めで浜田のフォール勝ち。ジョーは哀れにもメキシコではミドル級でも試合をする浜田にも3カウントを許してしまい、国際プロレスのファンを悲しませました。

全日本対ジャパン、佐藤昭雄&渕正伸組vs保永昇男&新倉史裕組は11分9秒、渕が新倉をバックドロップから体固め。川田利明は笹崎伸司を8分31秒、パイルドライバーからの体固めで降し前座では全日本の連勝でした。

谷津嘉章の試合が組まれていませんが谷津は2月1日、札幌中島体育センターで長州と組んで鶴田&天龍組と対戦した際、鶴田の鉄柱攻撃で額から大流血し、頭部の負傷を理由に欠場しています。

私はこの「激突!オールスター・ウォーズ」後楽園ホール開幕3連戦と最終戦の東京体育館、全4大会を生観戦しましたが、メンバーは確かに豪華でしたが、単品で並べただけという印象でした。

最終戦に向けてクライマックスに持っていくようなストーリーラインが見られず「線」ではなくて「点」の闘い。人数が多すぎるとかえってマッチメイクが難しくなるという部分が目に付きました。
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