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2020年01月08日07:33

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「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」

2016年に公開され、「君の名は。」を破って日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したほか、キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位など数々の賞を受賞した作品に、新たに描き下ろしたシーンを含め40分ほど追加された作品である。
正確にはディレクターズカットとは言えないが、それに近い作品と言っていいだろう。

新規に加えられたシーンのほとんどは、原作から2016年のオリジナル版ではカットされてしまった、周作とのかつての関係を含むリンと遊郭のエピソードである。
はっきり言ってこのシーンがなくとも、オリジナル版はきちんと話が成立していた。
リンの少女期については、ラストにクラウドファンディング参加者の名前と一緒に流れる映像で説明もされている。
内容的に小学生にも観てもらいたい作品なので、オリジナル版でリンのエピソードをカットしたのは個人的には間違っていないと思う。

ではリンのエピソードを追加することによって、今回の作品が悪くなったのかと言えば、もちろんそうではない。
原作のすべてに加え、さらに世界観が広がっており、観るものにより一層深い感動を与えてくれる。

ただ、やはり上映時間169分と言うのは少々長い。
自室でDVDや動画サービスで視聴し、自由に一時停止ができるシチュエーションなら問題ないが、劇場や会場での上映となると、集中力がギリギリ保てる時間である。

子どもに観てもらいたい、という部分で考えると、やはりオリジナル版の方が適しているかもしれない。


5.この世界の(さらにいくつもの)片隅に

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