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2020年01月06日06:37

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ハコベラ

冬の野原と言ふと枯草色に覆はれてゐると思はれがちですが、意外と緑豊かです。緑地帯の原っぱもしかりでした。そこでハコベラ(繁縷)を見つけました。ハコベとも言ひ、なつかしい草です。春の七草の一つです。子供の頃、祖父がウグイスとメジロを育ててゐました。そのころはカスミ網で野鳥を捕ることが許されてゐたのです。

その十何羽の鳥たちの餌をやる役が孫の日課でした。ハコベラを擂鉢で摺って、そこに卵の黄身を混ぜて餌を作ります。卵の黄身は、七輪の網の上に新聞紙を載せ弱火で煎り、油抜きをしたものです。きっと鳴き比べのための祖父の秘伝の餌だったと思はれます。

今、孫がインコを飼ってゐます。あるとき庭に生えてゐたハコベラを持ち帰り、与えた処、びっくりするほど食べまくったさうです。人手で孵化したインコでも喜んで食べるということは、小鳥にとってハコベラは余ほど相性の良い草なのですね。それ以来孫は家に来るとハコベラはないかと探してゆきます。


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