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2019年12月01日15:01

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2019年11月 読書記録

大崎梢さんの新刊を読む前に「本シリーズ」を全部読めて良かった。忘れていることも多かったので、一気に読むと世界がちゃんと把握できる。

2019年11月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:5897ページ
ナイス数:306ナイス

https://bookmeter.com/users/2134/summary/monthly
■遊里の旋風-大富豪同心(5) (双葉文庫)
美鈴さんにあまり好感が持てなくて、これからどうしようと思ったのだが、そんなことどっか行ってしまうほど面白かった。なんと今回、由利之丞が大活躍!端役しかもらえない役者だけどそれでもプロ。なり切っちゃうと卯之吉より同心ぶりが板についてる。やりすぎることもあるけど、筋書や設定を飲み込んだら、堂々としたものだ。これはこれからも活躍が期待できそう。最後は不穏な感じで終わったので、早く続きを読まなくては!
読了日:11月01日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/2991364

■平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
再読。書店員さんの話ばかりでちょっと別なのを読みたいなと思ったところで差し出された本書は、出版社営業さん。私は本書を読むまで本関係の仕事に営業というのがあるのを知らなかった。考えてみれば本という物を売るのだから、営業はあって当たり前なのに。私の中で本は物ではなかったんだな。中程度の出版社の新人営業マンでひつじ君なんて呼ばれてしまう井辻君は、好感を抱かないではいられない青年だ。一生懸命仕事をする井辻君を追っていると自然に本屋さんと営業さんの仕事が分かって楽しかった。他者の営業さんもみな魅力的で好きになった。
読了日:11月01日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/580411

■お化け大名-大富豪同心(6) (双葉文庫)
最初出てきたときは好感を持てなかった美鈴だが、変人ぶりがどんどんあらわになって来たからか、それほど嫌ではなくなった。やはり類ともね。卯之吉がすぐに自分が同心であることを忘れてしまうのと同じく、何かあるとたちまち剣士の素が出てしまう。吉原の中もたっぷり見せてもらって、菊野大夫って良いなあと惚れ直した。お峰もまだ引っ張り、ラストは楽しい気分で本を閉じることができた。シリーズ未読本がたくさん残っていることがうれしい。
読了日:11月03日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/4023677

■背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
再読。井辻のことは、つい井辻君と呼びたくなる。真面目で頑張る青年なので応援したい。「新刊ナイト」ではどうなることか心配したが、一番素敵な終わり方になってくれて嬉しい。そしてまた「プロモーションクイズ」でシリーズを通して読んでいる読者へのプレゼントがあった。
読了日:11月03日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/629027

■プリティが多すぎる
再読。前読んだ時にも思ったのだが、今回一層その思いが強くなったのは・・・大企業の正社員と契約社員の差。ピピン編集部の編集長が社員なのは当然だが、佳孝以外は副編集長も含め全員契約社員なのだ。そこに明らかにひよっこ(しかも女子でなく男の子)が正社員として配属されてくる。戦力にはならない、たぶん負担になる佳孝を仕事に混ぜてあげなくてはいけない契約社員の女性たち。肝心の佳孝は隠しているつもりかもしれないが、ピピンに来たことが不満で仕方ないことが透けて見えている。(コメントに続く)
読了日:11月04日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/4606490

■クローバー・レイン (一般書)
再読。優等生で挫折したことのない工藤彰彦。それなのに謙虚で嫌みがない青年なのは、子供のころから抱えているものがあるからだろう。ある男の子を苦しめるため、出来の良い彰彦をことさら褒めた祖母の存在。子供の彰彦以外、家族は彼のために心を砕かなかった。彰彦は彼が大好きだったのに。優等生ならちょっと思い上がってしまうところなのだが、自分の無力さを早いうちに知ってしまったわけだ。何事もそつなくこなして、大手出版社の編集らしい仕事ぶりの彰彦が、そこから少し踏み出していく過程が自然に描かれていてとても良かったです。
読了日:11月06日 著者:大崎梢
https://bookmeter.com/books/4848363

■フィギュアスケート観戦ガイド テレビ観戦でわからなかったことがすべてわかる
小塚崇彦さん監修です。ファンなのでここに書いてあったことは大体知っていた。もちろん知らなかったこともあったが。そして採点のための数字など覚えていない。それがごちゃごちゃせずにすっきりまとめてある。あおりにあった「テレビ観戦でわからなかったことがすべてわかる」はちょっと言いすぎだと思うが、最近テレビで観戦を始めて解説の人が言ってることの意味をもっと知りたいという希望はある程度叶えてくれるだろう。私は今までいろいろとフィギュア解説本を読んできたが、誰かにに勧めるならこの本が一番良いと思った。
読了日:11月07日 著者:
https://bookmeter.com/books/14438090

■ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)
再読。現在は初読の時よりもっと本屋大賞に権威がある気がする。ここでは書店大賞だけど。大賞が始まったころ、私は普通に本屋で買える本を対象にしていることに反感があった。もっと埋もれている本を探すべきではないかと。でも以前この本を読んで、その考えは上から目線で現場の人のことが分かっていなかったと思った。今回の再読でもやはり書店員の苦労を再認識した。ただ事件がバタバタして、もう少し書店大賞の中身、かかわる人の苦労を読みたかったな。シリーズを通して読んでいて記憶が残っているので、候補作品名を見て嬉しかった。
読了日:11月09日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/7503057

■スクープのたまご
新刊本を読む前にシリーズを出版順に頑張って再読してきたが、これで最後!日向子はほんとに初々しくて、誰もが「え?あなたみたいな人がそんな仕事をしてるの?」と驚く。本人もそう思うくらいなのだ。実はそれも一つの武器かもしれない。それで得をしたなと思えることもあったようだし。でも日向子は本気で仕事に向かい合っていて好感が持てた。もし彼女の親だったら、すごく心配するだろうけど。一度読んでるのに、最後がどうだったか全然覚えていなかった。そうか、こういう終わり方だった。覚えていなくても無理はないかな。
読了日:11月12日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/10695664

■水難女難-大富豪同心(7) (双葉文庫)
少し前に関東を中心に日本を襲った大規模水害。同時多発した河川の氾濫。あの映像が脳裏によみがえる。この本が出版されたのは東日本大震災が起こった年。形は違うが作者は少しこのことを取り込んだのかな。こういう時、力がある者はどう行動すべきなのか、三国屋の大旦那が示してくれた。おじい様かっこいい!大好きです。
読了日:11月13日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/4113961

■刺客三人-大富豪同心(8) (双葉文庫)
しかしお峰さんはいつまでも祟る。この情熱を別の方に向けたらいいのに。敵役と考えてみると小物で、でももっと大物が敵役と言うのも卯之吉とは釣り合わないかな。私としてはしつこい敵役などいらないのだが。由利之丞は災難だったね。でもこそこそと得をしようとしたからこんなことになったんだし、仕方ない。悪者だけど切なかったのは佐吉。同情してしまった。
読了日:11月13日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/4503489

■卯之吉子守唄-大富豪同心(9) (双葉文庫)
もっと周りの人が卯之吉の隠し子ではないかと疑うかなと思ったけど。皆あっさり違うことを納得。日頃いかに恬淡と過ごしているか分かるのだな。題名違うでしょ、卯之吉は子守なんて全然してないし。ますます悪人側の誤解がエスカレートしてる感じだ。所々でひょんな感じでそれを裏付けてしまってるのがいけない。最後は奇麗にまとまって、面白かったです。
読了日:11月14日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/4741187

■彼方のゴールド
「スクープのたまご」主役・日向子の友達、明日香が今度の主役。日向子には頼れる友達だったけど、やっぱり経験不足の新人だということは同じ。なのに不得意分野のスポーツ誌へ移動。断ることができれば断りたいくらいだが、そんなことは出来ず。たとえ経験不足でも、会社の名前でインタビューに行けば相手にとってはベテランが来たと同じなのだから、それなりに仕事をしなくてはいけない。明日香も頑張るなあ。一生懸命相手のことを調べ、そのスポーツを理解しようとして、試合や練習を見に行く。たまに買うあの雑誌はこうやって作られてるのか!
読了日:11月15日 著者:大崎 梢
https://bookmeter.com/books/14454950

■ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)
最初この本を知ったときは、非行少年たちの成長過程ではホールケーキを切るというシチュエーションがなく、だからケーキを前にしてどう切ったら良いのか分からないのだということから話が始まるのだろうと思った。どうも違うらしいと知って読みたいという気になった。どういうことかは本書に任せるが。読んでいてかなり納得できる理屈の展開だった。でもそれを私が知って何になる?この本は誰に向けて、何のために書かれたのだろう?と居心地が悪い感じで読み進めた。最後まで読んだら、著者は「コグトレ」を学校関係者に広めたいのだと分かった。
読了日:11月16日 著者:宮口 幸治
https://bookmeter.com/books/14025516

■ふたり (新潮文庫)
他の方と同じく、続編を読む前に読んでおかなくては!と思い読んだ。映画も見たしストーリーは大体覚えていたが、驚いたのは30年も前に書かれたのに、今読んでもあまり違和感がなかったこと。ほんの少しの違和感は電話。これは固定電話だなとか、待ち合わせの時場所と時間を電話で打合せしてることとか。それ以外では今の話だと言われたらそのまま受け入れてしまいそう。人間関係なんて、昔も今も同じなんだなあ。特にここでは主人公の世界は狭い。学校関係と家庭だけなので、そんなものなのかも。両親とも弱い人だなあ。
読了日:11月20日 著者:赤川 次郎
https://bookmeter.com/books/543411

■いもうと
30年ぶりの続編。1・2章であの直後に何があったかが語られ、一気に10年飛ぶ。そしてさりげなく現代になってた。実加は自立してしっかり生活していたのは予想通り。何故か仕事や人の面倒をいろいろ押し付けられてしまっている。事なかれ主義っぽいが、そのためもあって断ることもしないからかも。父とは関係を断っていたのにきっかけがあるとずるずると行き来が始まってしまう。登場人物たちの恋愛に、不倫関係がありすぎて戸惑った。なんで誰もかれもなの?辛い思いをした経験がある実加まで。実加のお仕事小説にしてくれた方がよかったな
読了日:11月20日 著者:赤川 次郎
https://bookmeter.com/books/14505772

■もえぎ草子 (くもんの児童文学)
枕草子はその時のことを書いたのではなく、ずっと後になってキラキラ輝いていたことだけを書いたものだ、という説があり私もそうだと思っている。ただ小説だしこれもありかな。女房や女童が登場する小説はたくさんあるが、もっと下の身分の子が主人公なのは興味深かった。そして平安時代は子供を育てるのはほぼ母親かその縁者で、男親はあまり関わらないのね。行方不明の娘と出会った父が、娘が今までどうやって生活しているのか聞くこともなく、今後のことも娘が行き先があると言えばあっさり「あ、そう」。萌黄が父を頼ることにしてほっとした。
読了日:11月21日 著者:久保田香里
https://bookmeter.com/books/13881147

■仇討ち免状-大富豪同心(10) (双葉文庫)
またまた暑苦しくて脳みそが筋肉タイプの侍が登場した。その大先生は冷静な方かと最初は思ったが、どうやら似たタイプだったみたい。誤解が解けないまま何故か解決してしまうのはいつもの通り。ここ!というところで卯之吉のやることがちゃんとはまってしまうんだよね。残念だったのは万里。ちょっと魅力を感じたのだが、あっさりした扱いだった。銀八も結構役に立っていて良かったね。
読了日:11月23日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/5271920

■湯船盗人-大富豪同心(11) (双葉文庫)
湯船を盗む?何でまた?で、誰が考えたんだ!この愚策は。問題の解決策にこんなことを考えたから、卯之吉に話が転がって行ってしまったのだよ。別の方法でもやれたのでは?江戸時代の裏店とか仕舞屋という言葉にそういう意味があったとは初めて知った。卯之吉の頭の良さに三国屋のお金が加わると最強だ。とても面白かった。
読了日:11月27日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/5674312

■金継ぎの家 あたたかなしずくたち (幻冬舎文庫)
今は器の繕い全般を金継ぎと言うのだそうだ。ずいぶん以前に読んだ波津彬子さんの本で「つくろい」という言葉を知って素敵な言葉だと思ってたのでちょっと残念。でも私は繕ってまで使いたい器は持ってないんだけど。高校2年生の真緒と祖母の千絵のそれぞれの視点で語られるので、心の内がよく分かる。真緒の母、結子視点もある。登場人物全員が誠実で良い人なのが素晴らしすぎて、しかも内面と行動がちゃんと一致している。これに不満を持つ何てなんてことだ。ごめんなさい私が贅沢すぎるんです。しみじみとした読後感で良かったですよ。
読了日:11月29日 著者:ほしお さなえ
https://bookmeter.com/books/14508482

■甲州隠密旅-大富豪同心(12) (双葉文庫)
そもそも卯之吉に旅なんて出来るの?お江戸の中でもすぐに駕籠や船に乗りたがるくせに。でも隠密廻り同心を拝命して甲府まで行くことを命じられた途端、町人の格好をして甲府の遊里で遊べる!とわくわくと期待が膨らんじゃうんだな。今回特にはっきりしたのが、卯之吉の遊びに対する並々ならぬこだわり。普段は努力しない人間なのに、どこからその情熱がわいてくるのだろう。そして深読みしすぎて卯之吉に心酔してしまう親分がもう一人。お馴染の突っ立ったまま気絶は今回は少し違った。詳細は本書で。
読了日:11月30日 著者:幡 大介
https://bookmeter.com/books/6798200


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