ウィーンフィル実演で、まずまず自分に理想的なステージ近くでの音と、長年聴いてきたオーディオでのウィーンフィルやクライバーの音。
どれぐらい一致しているのだろうか?
実は、これは確か2005年にムーティとウィーンフィル来日の時に、オリジナルのフェスティバルホールでも経験している。
そのときは、確か5列目か7列目ぐらいだったが、だいぶ左端だった記憶がある。
モーツァルトの協奏交響曲と、シューベルトの3番と未完成。3番がメインディッシュという、不思議なプログラム。
シューベルトの3・8というとクライバーの数少ないレパートリーであり、ムーティとクライバーは仲良し。2004年にクライバーが亡くなっていることから、オマージュ的な意味合いがあると、いま書いていたらますます思う。
ただ、当時ヒマだったので、共感できる仲間が欲しくて、2ちゃんねるにその種のことを書き込んだら、バカ発見的なシニカルな反応があった。すると、「まあまあ、こういう話題を書くのもいちいち批判してたら、だれも書くことなくなるんじゃあ」みたいなフォローが入った。
けっこう傷ついて、そういったこと以降2ちゃんねるにはあまり書いていない。
さて、その時の感想だが、ホールが変わってもCDのウィーンフィルの音がしていたことに驚いたのと、キュッヒルが禿げ頭とメガネできちんといたことに感銘を受けた。
しかし、それ以外は、ボリュームが小さいなというのがひとつ。この日はプログラム的に小編成だったのかもしれないのと、だいぶ端という意味で、音源からやや遠かったか。ウィーンフィルは室内楽的に小さい音のオケなのかな?、とも思った。
協奏交響曲は、いまでこそウィーンフィルの至芸が味わえるなと思えるが、当時の私は聴きなれないもの。
逆に、シューベルトはクライバーへの思い入れが強すぎて、未完成は悲劇性が足りない、3番は軽やかさがぜんぜん失われた、と、不満が募った。
アンコールのフィガロの結婚序曲だけが、華やいで歌劇場オケならではの名演と思えた。
あとは、コンサート中に、舞台裏でオケのメンバーが別日の曲を練習している音がけっこう聴こえていたと思う。こんなことが許されるんだと。3万円前後のチケットである。しかもこっちは人生かけて聴きに行ってるので、落胆した。
ただ、ウィーン学友協会は、小ホールでコンサートを聴いていると、大ホールの音が少し聴こえてきた。古い設計で、遮音性が悪いのである。忙しいオケのメンバーとしては、常識だったのかもしれない。
総じてガッカリしたというのが記憶である。
実は、学生時代にウィーン国立歌劇場で2回聴いているのだが、これは当時インターネットが発達してなかったので、現地でチケット購入したことから、遠くの立見席だったので、オーディオのほうがはるかに良いという感じ。
そんなこんなで、長くクラシックコンサート自体から引きこもってしまっていて、昨年仕事が一段落して、気まぐれにラトルとロンドン響のコンサートに行って、よかったのでまた通いたくなった。
ウィーンフィルは再挑戦である。
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