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2019年11月08日17:03

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一人歩き

[あらまし] 同居母86歳要介護2パーキンソン病認知症状少々。

一ヶ月ほど前のある日。
私は夕方に帰宅した。
スーパーに寄って、母の食べ物やオヤツなどを買って帰った。

台所の食卓の自分の席の所に母は立っていた。
食卓の上には、ポリ袋が有った。
たくさんのチョコレート菓子やアイスクリームが入っている。

ヘルパーさんに頼んだのだろうか?
生活介護は契約に入っていない。依頼してはいけない。

どうやら、自分でコンビニに行ったようだ。

私はひとまず、アイスクリームを冷凍庫に入れた。



最寄りのコンビニは、自宅から300mほどの所に有る。
以前は600mくらい行かねばならなかったが、近くにできたのだ。
しかし、そこへ行くためにはバス通りを渡る必要が有る。
また、横断歩道の手前の数十メートルは、バス通りのすみっこを歩く。
歩道は完備しておらず、幅の狭い路側帯を歩く。

以前から、この路側帯を歩くのは怖い、と母は言っていた。
排水のために斜めになっている。
両手でシルバーカートを押して歩くのだが、
このわずかな傾斜にカートが引き込まれるから怖いのだ。



また、家を一歩も出られないことも有る。
外は子どもたちが駆け回っており、怖い、と言うのだ。



そんなに怖いというのに、この日はコンビニまで一人で歩いて行った。
チョコレートやアイスクリームが欲しかったからだ。



「わたしはチョコレートを食べると元気になります。」と言う。
チョコレートを買いにコンビニまで行く元気が有るなら、なんだか矛盾している。



甘い物を食べると元気が出る。
という思いが有るわけだ。
甘い物を食べると元気が出る仕組みに囚われているとすら言える。
甘い物を食べないと元気が出ない、ということになってしまう。

甘い物を食べなくてもそこそこ元気なら良い。
それでは不満だというのなら、それは余分の欲求であり、囚われだろう。



年寄りなんだから、もう好きなもん食べさせときゃいい。
という言い方が有る。

好きなもん食べて病気をこさえて苦しい苦しいと言っているのだから
世話も無い。
たしかに、もう好きにすればいい。



病になるとはどういうことか。
しばしば考える。
偏った生活が過ぎると、それは偏りを超えて、戻ることができなくなる。
戻りにくいことを病と呼ぶことができると思う。
それだけのことではないが、そういう部分もあるだろう、という話。



一人で外出するのは転倒の危険も有るので、
訪問リハビリの先生に付き添ってもらって家の周囲を歩く練習からしましょう、
体調や天候などを見て、先生に判断してもらいましょう。
という約束になっていたが、ぶっちぎりである。

一人でコンビニ行けた。
買い物できた。
好きな物を食べられた。

大きな成功体験を得てしまった。
これは、今後どうなるだろうか。
と、私はヒヤヒヤしながらほったらかしてみた。
「ダメですよ」なんて予防線を張ったところで意味をなさないのは、
今回のことで分かったわけだから。

と、いうわけで、
つづく。。。

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