宇宙旅行の米ヴァージン、NY証取に28日上場へ

【NQNニューヨーク=戸部実華】英ヴァージン・グループ創業者のリチャード・ブランソン氏が率いる宇宙開発ベンチャー、米ヴァージン・ギャラクティックは28日にニューヨーク証券取引所に上場する。23日付で米証券取引委員会（SEC）に提出した資料で明らかになった。

ヴァージン・ギャラクティックの有人宇宙船=AP
宇宙旅行会社として株式公開するのは世界で初めて。2020年にも一般客を乗せた宇宙旅行サービスを開始する予定で、上場で財務基盤を充実させたい狙いだ。60カ国から600人を超える予約を得ている。会社は上場時の時価総額で15億ドル（約1600億円）の時価総額を想定している。21年にもEBITDA（償却前営業利益）で黒字化を目指す。
ヴァージン・ギャラクティックはブランソン氏が宇宙旅行の商用化を目指して04年に設立した。19年2月には米カリフォルニア州の砂漠から有人宇宙船を打ち上げて高度89.9キロメートルまで上昇した。操縦士2人とスタッフ1人が乗り込み、乗客がいる状態の商用宇宙船としては初めて宇宙空間に到達したという。
宇宙旅行会社ではテスラ最高経営責任者（CEO）のイーロン・マスク氏が経営する米スペースX、アマゾン・ドット・コムCEOのジェフ・ベゾス氏率いる米ブルーオリジンも参入を目指している。