綱が締めた尾張の終わり

鶴竜7場所ぶり6回目の優勝。横綱同士の対決で賜杯のゆくえがきまるという、なんだかひさびさそして本来こうあるべき展開で名古屋場所も千秋楽。今場所は十五日間がそっくり選挙期間中と重なったり、世間ではいろいろ大きな事件が多かったから、ふだんの場所ほど大相撲があまり話題にならなかったような気が。もちろんアメリカ大統領もやってこなかったし。

でも大関陣がしっかり出場して優勝争いにからんでいたら、まちがいなくもっと盛り上がっていたはず。四大関がそろって休場なんて昭和以降初めてのこと。終盤戦の取組編成はかなりムリがあってちょっとしらけたし、さきほどの三役そろい踏みでは予想もしないメンバーがシコを踏んでいた。一昨日の幕内土俵入りのしんがりが小結の阿炎だったのにはなんか笑ってしまったし。

恒例のエンディングテーマ「ザ・千秋楽」が流れてNHK大相撲中継も終了。画面に流れるのはコンパクトにまとまった今場所の名場面。活躍した力士をうまく登場させる編集の技、よく短時間で作り上げるなあと毎回感心（サンテレビのタイガース中継エンディングもそうだけど）。そして、ああ今場所も終わったかと惜別の思い、あすからしばらくは"相撲ロス”の日々。

ところが今回ばかりはいきなり来週「大相撲羽曳野場所」が待っている。場所後すぐの巡業なんて、どこまで真剣な稽古や取組が見れるのかわからないし、このままだと大関陣の参加も望めそうにない。それでも古墳群世界遺産登録が呼び寄せたのか、なじみのある羽曳野の地にやってくる大相撲。これを見逃すわけにはいかず、ぜひとも駆けつけようと思ってます。