人間、年齢を重ねると切れやすくなる人がいるようです。
年とともに、穏やかになる人もいますが。
安部総理を見ていると、ここのところ切れやすくなっているように感じています。
以前は、こんなに切れやすくはなかったと思いますが、
長年権力の座にいる事で、本来の性質が出て来たのかも知れません。
国会の質疑で、質問にまともに答えない事は既に多くの人がご存知かと思いますが、
さらに突っ込まれると切れる事があります。
先日書いた「憲法改正」にも、切れた話を書きました。
こうした切れやすい性格によって、現在の日韓問題が起こったのだと思います。
ご承知の通り、事の発端は元徴用工の問題です。
元徴用工の人々らが日本企業に慰謝料等を求めた裁判で、
韓国大法院（最高裁）が立て続けに日本企業の敗訴を言い渡しました。
裁判が終結するとほぼ同時に、
安倍政権は「請求権問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みだ」と、
韓国政府に司法介入するように申し入れた訳です。
三権分立の国に、司法に介入しろと言うのは余りにも暴論です。
逆に日本が最高裁の決定を何とかしろと他国から言われた事を考えれば明らかです。
どのような経過でこのような決定になったのかは分かりません。
しかし、この出来事をニュースで知った時に、
安倍総理がカッとなったと思いました。
そして、どのような成算があっての事かと思いましたが、
結果的には、日韓関係が悪化しただけになりました。
そして、ここに来て、フッ化水素など、半導体材料等３品目の韓国への輸出を
厳しく規制すると発表しました。
さらに、今回の規制対象の品目以外にも、
安全保障上の友好国として輸出許可の申請が免除される「ホワイト国」から
韓国を除外することを決定した訳です。
何で、選挙の公示の直前に、このような決定を行ったのか分かりませんが、
いつまでも、日韓両国の協議すらできず、
差し押さえされた日本企業の財産の換金問題が迫る中で、
感情的に結論を出したような気がします。
今回の決定が、韓国企業に及ぼす影響だけが頭にあって、
日本の経済や世界経済に与える影響を全く考慮していないような気がしてなりません。
日本国内の嫌韓ムードを煽り、
安倍総理の支持層である保守派の支持を得ようとしたのかも知れません。
かつての日本の官僚制は優秀でした。
政治家の暴走を止めてバランスを取る事に優れていると思いましたが、
官僚たちの説得に耳を貸さないのか、
官僚たちが物を言えなくなっているのかも気になっています。
今回の輸出規制の問題など、少し冷静に利害得失を考えれば、
日本経済に大きな影響が及ぶ措置である事は、僕にでも分かります。
元々、個人と企業の間の裁判の結果に、安倍政権がクレームをつけ、
国家間の問題にしてしまいました。
それでも解決しないと見ると、貿易問題に発展させてしまいました。
これで解決できる成算があるのでしょうか？
僕は、解決しないだろうと思っています。
どんどんエスカレートして行き、
やがて武力で解決しようとするのではないかと危惧しています。
日韓両国の間には、現在、韓国が支配下に置き、
日本が領有権を主張している竹島問題があります。
この他、先日のレーダー照射問題などのように、
武力衝突に繋がらないとは言い切れない問題があります。
レーダー照射問題の時には、安倍政権は感情的な対応をしましたが、
何かの弾みに、武力行使に踏み切ってしまいそうで、心配をしています。
とにかく、安部総理は切れやすい人のようです。
この点だけを取っても、総理大臣として相応しくないような気がしています。
本来、総理大臣は様々な情勢などを総合的に判断し、政策を決定すべきだと思いますが、
ここのところの、韓国への対応を見ていると、
全くそのような気配は感じられません。
選挙に際しての、党首討論の様子などでも、切れまくっているように感じました。
また、どうも韓国が嫌いなようです。
ほとんどヘイトスピーチを行う人達とレベルが同じような気がしています。
何故、そんなに韓国が嫌いなのかは分かりませんが、
戦前日本の領土であった事が影響しているのかも知れません。
Ｇ20の時に、文大統領が来日しました。
折角の機会だったのに、会談もしませんでしたし、
夕食会でも、別のテーブルにしてしまったとの事です。
そもそも対話によって、解決しようとする意志がないのかも知れません。
今回の参院選、安倍総理の責任問題が出る位、
自民党の議席が減れば良いかと思っていましたが、
どうも、今のところの情勢分析では、与党は堅調なようです。
まだ選挙期間は３日残っていますので、
僅かかも知れませんが、期待していたいと思っています。
ログインしてコメントを確認・投稿する