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2019年07月05日00:32

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「メスキータ展」

サミュエル・イェスルン・デ・メスキータは、19世紀末から20世紀初頭のオランダの画家にして、版画家で、1944年、ユダヤ人であったが故に、妻や息子と共に、ゲシュタポに逮捕され、アウシュヴッツにおいて、家族と共に、無念の死を遂げた。彼の教え子であったM.C.エッシャーらは、主のいなくなったメスキータのアトリエから、必死の覚悟で、その膨大な作品の一部を救出し、戦時中、それを命がけで守り抜いた。そのことによって、メスキータの画業は、後世にも残ることになったのだ、という。
6月29日から、東京ステーションギャラリーで始まった「メスキータ展」は、日本では、もちろん、初の回顧展で、会期は8月18日まで。
メスキータは、油彩画や水彩画、ドローイン等も、多数、残しているが、何といっても、そのメインは、木版画。白と黒のコントラストが鮮明で、簡潔にして、シャープなその線描は、観る者に、必ずや、強烈な印象を残さざるを得ないだろう。1度観たら、もう絶対、忘れられなくなってしまう、強烈な個性である。
東京展終了後、全国4カ所での開催も決まっているという。
展覧会自体もすばらしかったが、その大型図録も、とても、すばらしい。



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