カラスとキレイ事。

福岡とか大阪とかでカラスの大群が町に生息し、一斉に飛び立つと空が真っ黒になるほどだというニュースを見ました。
ここ数年、冬になると現れるというカラスの大群。中国大陸や朝鮮半島のカラスらしく、越冬するのに日本にやってくるそうな。
わたしは鳥には興味があり（詳しいとかじゃなく、ただただ見るのがスキなだけ）中でもカラスに対しては特別な思いがあるので、

「たくさん飛んでたら迫力あって、いいなぁ」

と呑気に思って見ていたのだけれど、実際大量のカラスと生活を共にする地域の方たちの苦労は大変なものでした。

騒音。
フン害。
臭い。

マジか!?と驚愕したのは、目にフンが入ってしまったという方の実害…………

それは、3期で磯女を退治に出掛ける時に利用したカラスのヘリコプターに乗っていた時にも目玉の親父さんが言っていました。

「たまには気分が変わっていいもんでしょ」

カラスのヘリコプターをよかれと思ってか（笑）ちょっと得意げに言った鬼太郎さんの言葉に一瞬フーン、と唸った親父さんでしたが、カラスたちの鳴き声に気付いた次の瞬間、親父さんにカラスのフンがベチャッ！（笑）

「この騒音とフン害が苦手なんじゃ」

とぼやいていました（笑）。つーか、そうなると必然的に鬼太郎さんのアタマにもフンが…！気付いてるかなぁ鬼太郎さん…（笑）。
やっぱり次からは一反木綿にしよ！（笑）


カラスは人間の生活に密接して生きているのが災いしてか、「害鳥」なんて言われています。
そんな人間に煙たがられているようなカラスを友だちとしてそばに置いている鬼太郎さんがとてもスキだし、カラスの賢いところを利用もしているんだろうとも考えるとやっぱり鬼太郎さんは侮れない
鬼太郎さんにはたくさん友だちがいて、そのほとんどは人間から嫌われるような存在の生き物です。彼らが人間に嫌われるのは見た目にも理由があるだろうけど、本質的には人間に害を及ぼすことがあるからだろうと思います。そんな生き物たちと仲良くできる鬼太郎さんはなぜかと言えば、鬼太郎さんは見た目で判断しないし、彼らからなんの被害を受けると思わないからだろうなぁ。
鬼太郎さんは彼らを常に受け入れるし、彼らは鬼太郎さんの人知れず行う人助けを知り褒め称えるのです。
そこには共存共栄が存在するのです。

でも残念ながら人間の生活の中で彼らと共存共栄することは難しい。
彼らとだけではなく人間が好意を持つ存在とだって、人間だけの考えや力だけでは共存するのは時に難しく、結局、強いもの・力を持つ者に都合のいい処置が施されておしまいです。

分かっているけど、鬼太郎さんが「妖怪として生きるほうがいい」と言うのと同じように、わたしも「人間として生きるのがいい」のだし、もっと言えば、人間として生まれたからには人間としてしか生きられないのだから、人間である以上、カラスの被害に困っている地域の人たちに心を寄せ、悩みを共有せねばならないのです。

でもだからといって「駆除」するだけが方法なのか。
わたしたちはもっと自然に歩み寄ることはできないのかな。


　　キレイ事じゃないんだよね　世の中


だけど、天才カラス、なんて持て囃したりもしてたじゃない。
特別じゃなきゃやっぱダメかー。

鬼太郎さんのお友だちであるカラスへも心を寄せ、今日もわたしは「キレイ事」を考える。


　　願いは叶うと誰が決めた？笑わせんな！
　　神様だってそんなこと全然言ってなかった
　　オレは天使？
　　オレは詐欺師？
　　さぁどっちだ？