…正午まで、アルバイト。
帰宅後、DVDでジャン・ドラノワ監督のフランス映画「愛情の瞬間」と、川島雄三監督の「女は二度生まれる」を観ました。
☆「愛情の瞬間」(1952)監督 ジャン・ドラノワ 出演 ジャン・ギャバン、ミシェル・モルガン、ダニエル・ジェラン、マリー=フランス・ボワイエ、ドゥニーズ・クレール、ドリス・デュランティ、リア・ディ・レオ、シモーヌ・パリ、ロベール・ダルパン
ある日の夕方、医師のピエール・リシャールはガス自殺を図った画家の青年ダニエルの部屋に駆けつける。
そこで、思いがけなくも自分の妻とその青年二人の親密そうに写っている写真を見つける。その日は、奇しくもピエールと妻の結婚十周年の夜だった。
帰宅後、祝いの支度をしていた妻マドレーヌに写真を見せつけると、彼女は静かに語り出した。長い、永い夜が始まる……。
「悲恋」や「クレーヴの奥方」などで知られるジャン・ドラノワによる、男女の三角関係のもつれを描いた恋愛心理ドラマの佳作です。
…全体に、いわゆる “ 回想形式 ” で語られていくのですが、この語り口の案配がジャン・ドラノワ、上手いッ!
原題は “ LA MINUTE DE VERITE ” 「真実の瞬間」であり、この「真実」とはどういう意味なのだろう。
…結局、妻マドレーヌの心情の真実って意味なのだろうね。
暗黒街のボスなどの裏社会の人間を演じることの多いジャン・ギャバンですが、本作では舞台女優の妻を持つ裕福な医師の役をゆったりと演じています。…なかなか貫禄があって、サマになっています。
ミシェル・モルガンは個人的にそんなに好きな女優さんではないのですが、プライドの高い舞台女優であり、しかも一人娘のいる家庭の女性でもあるムツカシイ役処ろを軽快に演じていていいですねぇ。
『嫉妬は
愛を呼び戻すものね。』
☆「女は二度生まれる」(1961)監督 川島雄三 出演 若尾文子、山村聡、フランキー堺、山茶花究、藤巻潤、村田知栄子、江波杏子、山岡久乃、倉田マユミ、高野通子、紺野ユカ、潮万太郎、上田吉二郎
神楽坂の芸者小えんは、男相手の商売を続ける毎日を送っていた。
そんな彼女は、銭湯の行き帰りに出会う大学生の牧にときめいていた。矢島という遊び人と箱根へ行った帰り、小えんは初めて牧と話をするが、彼は大学を出て他の場所へ行ってしまうと言う。
しばらくして売春が警察にばれて置屋が営業停止となってしまったため、小えんは新宿のバーで勤めることに。芸者時代に出会った筒井と再会し、小えんは彼の愛人となった。しかし、筒井は病気で倒れ、そのまま亡くなってしまう……。
…2度目の鑑賞です。
富田常雄の小説「小えん日記」を原作に、川島雄三自身が井手俊郎とともに脚色し監督した、大映で初めての監督作品であります!
川島雄三の作品のなかでも、特に傑作の誉れ高い作品の一本です。数多ある若尾文子映画の中でも、かなり好きな作品です。
当時28歳の若尾文子の “ ザ・女 ” っぷりが素晴らしいんですッ!
小えんを取り巻く男たち女たちの、生々しい生態がオモシロク、名監督の川島雄三の人間観察の鋭さにはほんとうに脱帽です。
昭和30年代の風俗文化が非常にいいですよねぇ。いいなぁ、この頃の映画って!!!
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