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2019年01月23日22:42

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フルーツラインの上り坂で回すペダリングにチャレンジ!

■フルーツラインの上り坂で回すペダリングにチャレンジ!

土曜日の夕方にトレーニングの相談にきたOさんとNさんは、日曜日に2人でトレーニングに行ったそうです。Nさんの課題は上り坂を走り終わる寸前にスピードダウンして、頂上を超える頃には踏めなくなって、ロードレースの先頭集団から切れてしまうのを改善したいということでした。

集団から切れた経験から、坂のセクションに入る前に、踏み踏みのペダリングでスピードを上げて、脚を使って集団の前に上がるのに脚を使って、集団の前の位置で上りセクションに入るのですが、脚が重くなってきて、どんどん下がって最後尾で坂を越えても、平らになっても踏むことができないそうです。

トレーニング大好きということで知られているNさんらしくありません。本来のパフォーマンスを発揮すれば集団から千切れるはずがありません。千切れた経験や脚がいっぱいで踏めなくなった経験から、まず上り坂のセクションに苦手意識を持ってしまっています。

自分のパフォーマンスをどう評価しているのか、どんなペダリングをしているのか、発生できるワット数、ケイデンスの話を聞いていると、全く問題なく集団をキープできる力を持っていることが分かりました。ケイデンスが低すぎます、
パワーの使い方やタイミング、パワーを発揮する方法が間違っていると思いました。

まずケイデンスが毎分80回転から90回転では低すぎます。踏み踏みのペダリングでは2時間のロードレースでは、乳酸が蓄積して踏めなくなったり、スピードの上げ下げがあると、すでに乳酸が蓄積しているので、ほんの少しのスピードアップで、無酸素運動レベルが高くなると、乳酸が爆発的に発生して、脚の筋肉が収縮しにくくなってしまい、スピードに付いていけなくなります。

まずはケイデンスを少し高めた走りで、乳酸の発生を抑えて、スピードダウンすることなく丘を超える走りを体験してもらって、高いケイデンスのペダリングの優位性を確認してもらおうと考えました。今までより1段軽いギヤで丘を上って、頂上でもいきなりギヤを重くするのではなく、それまでの回転数をキープして下りセクションへ繋げる走りを体験するトレーニングを提案しました。

フルーツラインの緩いアップダウンで、最大勾配6%で300mから500mの上り坂にさしかかると、上り口でスピードが落ちる前に、1段から2段フリー側を軽くして、踏み踏みのペダリングになりがちな、いつものギヤ比より軽くして、回転重視のペダリングで走ったそうです。

ペダリングを回転重視に変えた効果はあったようです。一緒に走ったOさんはNさんが上り口で1段、途中から2段軽くして、回転を意識して走っていたと言っていました。上り坂を上り切っても、そのままの回転をキープして下りセクションに入れて失速しないで走り続けて、氏家のセーコマートを左折して、板敷峠を経由して岩瀬までのコースを、先頭交代をしながら平均40kmで走り切れたそうです。

4月末の茂木エンデューロのチームでは、毎周回5%くらいの400mの上り坂があり、時速30km以上の集団走行になります。この上り坂を想定したフルーツラインでのトレーニングでした。呼吸数や心拍数の上昇で苦しくなっても、ケイデンス重視のペダリングで頑張ってみてください。上位入賞の可能性があると思いますよ。

フルーツラインのトレーニングでは、いつもの踏み踏みのペダリングとは、1段軽くしただけで大きな違和感を感じたはずです。クランクの踏み味が軽く、くるくる回っても、1踏みでグイグとバイクが進む感じがなく、じれったく、踏み込んだという実感も疲労感もないので物足りないと思うでしょう。反面、呼吸数も心拍数も上がり、今までとは違う苦しさを体験します。

ほんの少し軽いギヤ比でケイデンスの高いペダリングで走って、上昇した心拍数や呼吸数は、ハードな運動が終わってしまうと、5分から10分で回復してしまいます。踏み踏みのペダリングで爆発的に乳酸が発生して蓄積して、脚の筋肉が動きにくくなった場合は、運動強度を落として走っても、回復に20分から30分かかります。

Nさんはケイデンスを毎分90回転以上、100回転を目標にしてペダリングを変えていく必要があります。フルーツラインでの経験で高いケイデンスの優位性を体験できたはずなので、LSDトレーニングの中で、毎分100回転キープを目標にペダリングして、筋肉の早い動きに慣れるのと、筋肉と脳を連動させる神経系の開発に数ヶ月くらいチャレンジして、違和感がなくなるようにトレーニングしましょう。

Oさんの、上りでローギヤ30Tでは勾配のきつい場所で90回転をキープできないという質問には、ヒルクライムレース用のスプロケットなら、シマノの14〜28Tのジュニアギヤと、11〜32Tのスプロケットとの2つを用意して、14Tトップの32Tローギヤに組み直して組み付けると、ギヤ比の変化の小さいトップギヤ側を実現できて、ローギヤも乳酸の発生しにくい踏み味の軽さを実現できるはずです。

先頭交代してレーシングスピードに近いスピードで走ると、ソロで走っていた時とは違う領域の走りなので、もっとパワーを発揮しやすい、空気抵抗の少ないポジションにしたくなります。ワット数も1時間とか2時間キープできる限界近くを発揮していたはずです。サドル、ハンドル、ステム、ブラケットの位置を見直す必要があります。

低いグリップ位置にして、より体重を利用してクランクを強く踏み込みたいし、空気抵抗を少しでも減らしたいので、背中が水平になるような低い姿勢を実現するために、ドロップバーの下や、ブラケットのグリップ位置を、遠くて低いポジションにしたいでしょうね。経験があるので分かります。

でもね、僕の経験では、低く遠い、ギリギリ攻撃的なポジションに設定してしまうより、1歩手前の寸止めのレーシングポジションの方が、ほんの少しゆとりがあって、長く早く走るのに適したポジションです。Oさん、次回のマジカルミステリーツアーで検討してみましょう。

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