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2019年01月06日03:25

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WUGを表面的にしか知らない人がWUG熊本公演を見た感想をつらつらと

※ずるいけど末尾にさらに加筆追加、お前TASさんかよ
『Wake Up, Girls! FINAL TOUR - HOME - 〜 PART III KADODE〜』熊本夜公演レポ
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1546913481

1/5、Wake up, Girls!の熊本公演、夜の部を観覧してきました。
この声優ユニットは、同名のアニメのために結成されたものですが、
このツアーをもって3月に解散することが発表されています。

そしてもう一つ、このユニットでありアニメは、
東日本大震災からの復興を一つのテーマとして作り上げられています。
震災ビジネスとかいう揶揄はもちろんあるかと思いますが、
ただ、そのメンバーの1人に、熊本出身の青山吉能さんがいたことは、
偶然でもあり、今となってはドラマという言葉では納まらない運命を感じます。
まさに公演の2日前に強い地震があったのは、その思いを強くするのですが、
このことについてはまた後述するとして…

WUGが解散する必然性については議論があるかと思いますが、
個人的には、幕引きのタイミングとしてはふさわしいと思うのです。
「少女達よ、目覚めよ!」という名前からすると、
そもそも彼女たちはもう20歳を超えた成人であるというのが一つ。
そして、アニメでも一定の成功を収めた姿が描かれていましたが、
声優ユニットとしてもそれは同様で、すでに「目覚めて」いるわけです。
それからの後日譚を描くかどうか、それをしないのも一つの選択肢であるわけです。
(たとえば恋愛ストーリーはくっつくまでがキモなわけで、
 それからのイチャイチャ、もしくは別れるだなんだの修羅場は必要か?という話)
自分が追いかけたKalafinaは、作品の後も続きましたが、終わりはあります(ありました)。
ピリオドをどこで打てば美しいか。それは打って初めて分かるものなのかも知れません。
そして他の例でもそうでしょうが、ユニット活動は個人活動としばしば相容れない。
公演では相当な時間を費やして歌唱やダンス等に取り組んだことが感じられましたが、
ハイレベルなものを求めれば求めるほど、結果として個人の可能性が狭められていく。
個人の声優(もしくはその他の進路?)として、必要な「KADODE」であったんだろう、と。
事務所やプロジェクトの意向ももちろんあったと想像されますが、
究極的にはメンバーそれぞれが自らの人生を考えてもよい頃合ではないかな、と。

さて前置きが長くなりましたが、前述の、WUGリーダーでもある青山吉能さん。
出身地である熊本は、3年近く前の震災により大きく傷つきました。
初めて熊本に来る人にとっては熊本城ぐらいが復興の象徴として映るかもしれませんが、
街の風景は、この2年あまりで大きく様変わりしました。
それはWUGの作品の舞台となった、東北でも同じでしょう。
自分は20年近く前に東北をぐるっと旅したことがありますが、
きっとその時見た景色は、海沿いの街ではもはや見ることは出来ないでしょう。

その青山さんは、コンサート中のMCで、「生まれ育ったこの街が大嫌いでした。」と言いました。(公認レポより修正)
それは自分の夢を叶えるには程遠い環境だったのが大きいのでしょう。
(その他の細けぇ思いは、追っかけてないのでよく分かりませんが)
また他方で、彼女が携わった作品は、震災後からスタートしたプロジェクトですが、
彼女の故郷は、リアルタイムで傷つき、そこから復興する道を歩んでいます。
端的に言うと、WUGという作品でありユニットに対し、
彼女の生きていく姿は、これ以上無く説得力を持たせているのです。
(確かアニメでも、東北のような地方では夢が叶わない的なシーンもあったような)
他のメンバーも、そんなリーダーの姿から、何かをきっと感じたと思います。

青山さんは公演中の締めくくりのMCで、
「これから全身全霊で生きていくので、皆さんも生きていって下さい!」と語りました(公認レポより修正)。
それは間違いなく苦し紛れだったんでしょうが、飾りのない本音でした。
作品に沿って声優としての人生を歩んできた彼女にとって、
生きていく中での困難、それを克服して生きていくというのは、
作品で語られた復興、そして夢を実現させるための歩み、そのダブルミーニングでしょう。
そしてその目標が一つかなえられたのが、
彼女が学生時代に合唱部で歌った…と言っていたような気がしましたが、
今日の市民会館での満席でのコンサート、と言って差し支えないでしょう。
もちろん、熊本の復興も、彼女の人生も、これから先に向かうのでしょうが。

失礼な物言いを承知で、個人的で他人事な評価になりますが、
青山吉能さんは、それなりに可愛らしいし歌も上手いが、ごく普通の少女(女性)と感じました。
エキセントリックでない一人が、アイドルという特別な存在を目指す。
(青山さんはアイドルなのか声優なのか?は議論あると思いますが、作品に沿いあえて「アイドル」と。)
しかも(しばらく)地方在住だったり、リーダーとしてグループのことも考えたり、
さらには前述の通り、故郷の震災に心をかき乱されたり。
そういう等身大な少女が、悩み苦しみもがきながら、自分の夢を叶えようと努力する。
その姿に、メンバーは信頼を固くし、共感を覚えたワグナーはいわゆる推しとなり、
それが1/5、1500人×2を「地元熊本で」満席にすることになったのでしょう。
のべ3000人あまりを地方の一つの場所に向かわせ、心を震わせる。普通じゃありえない。
ごく普通の存在だった少女は、あの日ステージ中央に立ち、まさに大樹となり、プリンセスになりました。

そして末筆に残しておきたいのは、
アニメ一期でも描かれた、過去に衝突もあった吉岡茉祐さんのMCでしょう。
吉岡さんは青山さんにダメ出し的な切り口で人物評をしてましたが、
素直じゃない裏側には、深い信頼と愛情を一見ながら感じました。
その流れではなかったかもですが、他のメンバー(誰だっけ?)が
「過去は変えられないよ〜」というツッコミを入れていましたが、
衝突した過去。震災の過去。遠距離活動の過去。
そういう過去がつながって、今の青山吉能という一個人が形成されたのでしょう。
その青山さんと、吉岡さんはちゃんと向き合っていたんだろうな、と感じました。
(全然違うかったらスミマセン、と思ってましたが、証明ブログが来て助かりました)
もちろん全力を超えて熊本公演をやり抜こうとした青山さんを、
メンバー6人、それぞれがそれぞれにしかできない形で支えていたのは言わずもがな。

んで、結論ですけど、そういう青山さんを育んだのが、
嫌いだった熊本という「HOME(ツアータイトル)」なんでしょうし、
まさに様々な意味で扉を開く「KADODE(サブタイトル)」の日となったのでしょう。
2019/1/5は茶化しでもなんでもなく、運命の一ページになったことでしょう。

ここまで書いておいてなんですが、特に推しでもなんでもありませんのよ。
ただ、そういう人生を生きてきた、彼女の生き様には、敬意を表したいです。

P.S.ちなみに自分は二階席の後方だったのですが、
同席した2人がどう見ても関係者の母娘…一体誰だったんだろう
(まあなんとなく絞られてしまうのがアレなところだが)
「わたしの樹」では一緒に泣きましたよ。あんなんできひんやん普通。
話によると、昼の部ではなんとか詰まらずに歌えていたとのこと。
一度歌って、自分があの場所であの歌詞を歌う意味を思い知らされたら…
(解説は無粋だと思いますが、「樹」は私の中にあったんだ、と)
そりゃあ胸がかきむしられますわ。只野菜摘…恐ろしい子!

(ちょっと加筆)「わたしの樹」はソロイベ限定販売だったので、予習する頭が回らず。
一応「青い月のシャングリラ」は押さえてたんですけどね。
てか、この曲の歌詞も当時の青山さんの葛藤が絶妙に反映されているんですよね。
「物語の途中」だった青い月→「KADODE」となるわたしの樹、
これを公認レポにある手紙と重ね合わせる…のは脳みそが暴走するのでやめておきます。

(1/12さらに加筆)はい、ここで白状します。
俺、よく考えたらアニメの新章は途中脱落してました。
んで、SSAでライブっていうのが新章ネタから来てるというのを知って、
とりあえず全部見なきゃいけないかな…って、軽い気持ちで今更見たんですよね。
…まあ、最後まで粗が目立つ作品だったなー、というのは作品単体の感想。

でも、熊本公演を見た後だと…世界は変わる。
アイドルは二次元・2.5次元・三次元、どれが優れているかなんて議論は不毛だけど、
いずれにしても、そこにリアリズムやらシンパシーやらは必要で。
WUGの場合はもちろん当初からハイパーリンクとやらを標榜してたけど、
あえて言うと微妙な出来だった新章の最終話を補完した2.5次元の世界、
さらには「青山吉能」という一人の人生をフィーチャーした3次元の世界、
そして原作の2次元を加えて、3つの世界があの公演に同居していたのかな、と。
そう考えると、あの一日は奇妙な奇跡が観客の心を揺り動かしたのであり、
それを実現したあのセットリストは、6年もの青春をWUGに捧げた、
リーダー青山吉能にしか為し得なかった必然だったんでしょう。

これをパッケージ化したら…無粋と感じるでしょうな。
プライスレスという言葉は今でこそ陳腐化してるけど、何物にも代えがたい、
そういう意味では、まさにあの時間のあの空間にだけ許されるのでは、と感じるのです。

(さらに追記)なんか上手いこと言いたいなーと思ってたんですけど、「前前前世」になぞらえて、
「青山吉能が七瀬佳乃を追い越してきたんだよ」
…わざわざ追記しておいてこの伝わらない感。わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ〜

ここまで読んで頂いた方、どうもありがとうございました。
3月を無事にやり遂げ、成長した彼女を、再びHOMEで迎えることを夢見て。


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