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2018年12月24日16:52

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冬の散歩道

マイミクの皆さん、メリークリスマスexclamation

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みんなあ、イブ楽しんでるかあい。

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うちとこは同居中の長男が夜はデートに出掛けちまうので、ランチをイブ的にしたぜい。

カミさんが炒飯を焼いて、スイスのロスティっていうポテト料理をこしらえて、冬至に作った南瓜の煮ものの残りをレンジでチンして。 僕は焼酎ロック、長男は缶ビール、カミさんはウーロン茶でメリクリの乾杯をしたぜい。

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プレゼント交換もしたぜい。 長男はなんも用意してなかったけど。 カミさんは男連中に色違いの手袋をくれたぜい。 おいらも長男にはなんも買ってなかったけど、カミさんにはネコ関連グッズを贈ったぜい(用意しといてよかったあせあせ(飛び散る汗)

食卓の話題は昨日の有馬記念のことが中心だったぜい。 長男はミッキーロケットに二万円、カミさんはミッキースワローに二千円を突っ込んだんだけど、優勝は海賊王のブラストワンピースだったので、スッテンテンになったんだったんだぜい。

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デザートにはこのあいだカミさんがスペインに行ったとき、マドリードのお友達にもらったというポルボロンていう当地のクリスマス菓子をいただいたぜい。シナモンが効いてていけたぜい。

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そういうことで、今日は日本人の皆がお祝いするクリスマスイブで全国的に国民の祝日なので、こうやって平日の真っ昼間に日記を書けるのだ。

相棒から渡されたこのクスリのおかげで、二日酔いにもなってないのだ。

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そういうことで、日記の内容はその呑み話を中心にするのだ。


昨日、僕はガンダムに関する考察を述べた日記に寄せていただいたコメントにレスポンスを入れると、家を出た。 浦和駅の湘南新宿ラインのホームに立つと、反対側の車線にスペーシアが停まった。 へえ、鬼怒川温泉行きか、浦和から直行できるとは知らなんだ。

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で、その東武鉄道のレジャー特急を見送ると、平塚行きのJRに乗って、新宿で高尾行きの特別快速に乗り換えた。 空いてたので腰かけたら。 向かい側の席にミニスカのお姉さんが座った。 わりかし美形。 しかもなんだか無防備な感じ。

僕は気を引き締めた。 こういうときに魔が差してスマホを向けたりして、社会的及び家庭的生命を失った同輩のいかに多いことよ、だ。

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で、ミニスカ女子の魔の手を逃れて(相手には迷惑千万な表現であるが)、中野で降りた。 アーケード街は年の瀬の活気にあふれていた。

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中野ブロードウェイの看板娘、ペコちゃんもミニスカサンタの装いになっていた。

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まんだらけの天井にもメリクリの飾り物が

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約束の正午までちょいの間がある。 で、僕は立ち読みコーナーで昔懐かしい書物を手に取った。

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で、一般的には無口で通っている男が

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実際は親切なお喋りさんであることを改めて確認した。 

自分がどうしてそれに気がついたのか、どうしてこういう行動をとったのか、わかりやすく相手に解説してあげるシーンがやけに多いんだよ。 まあ、そういう愛嬌がないと100か国語以上に通暁するなんて不可能だろうからね。

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そうこうするうちに相棒のろまさんが現れた。 相変わらず上着にシャツにズボン、靴からバッグまでオールブラックスな出で立ちだった。

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で、最初はこの店にした。 ろまさんの学生時代、この街に下宿していた頃からの老舗だ。 安くて美味い。 僕らは窓際の見晴らしのよい席に案内された。

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で、紹興酒のカラフェ入りを頼んだ。 500ml。 これを自分のグラスに注いで氷で割って呑む。 チェイサーに水を呑む。 これが俺らのこの店での定番なんだよ。

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で、草や豆腐や肉の料理を楽しんだ。

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で、呑んで食べて、チェを吸いながらいろんなことをだべった。

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例えば、ロストフの14秒のことを話し合った。

日ごろはJリーグに見向きもしないけどワールドカップだけは別で急に愛国的になる向きが多い今日この頃。 あのおっさんジャパンとベルギーの一戦をご覧になったマイミクさんも多いと思う。

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日本が2−0でリードしたあと2−2に追いつかれて。 アディショナルタイムの終盤で本田が放ったゴールキックを長躯のGKがキャッチしてからの怒涛のカウンター。

勝負はあのダイレクト・キャッチが必然だったデータ分析から始まっていた。

で、そこからの14秒で選手たちがなにを考えたか、察知したか、動いたか。

それをこの番組が特集したんだよ。

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番組は選手たちへのインタビューでロストフの14秒を再構成していた。

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これがねえ、凄かった。 あの14秒の中にそこまでの攻防が凝縮されていたとは。

僕はカミさんと二人で固唾を飲んでテレビの画面を見つめたよ。

それだけじゃない。 カミさんと意見が一致したのは、一流のサッカープレイヤーというのはなんてクレバーなトークが出来る者たちなんだろうということだった。 シンプルでシャープにそのときの状況を切り出してみせる。

野球選手やお相撲さんには絶対無理だ。 サラリーマンだって、ダラダラ喋りがいかに多いことか。 一人か二人くらいはそういう能力を持つ人もいるだろうけど。 Nスぺに出演したサッカー選手たちは日本もベルギーも全員が理性的で簡潔な語り口だったんだよ。

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それはうちとこのまりんも同意している。 見よ、長友や南野の切れ味のあるトークに厚型テレビの上から耳を傾ける姿を。

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論より証拠。伝説になるであろうNHK放送をご覧にならなかった方はこのYouTubeを刮目して開けてみてください。

途中で3か所、音声が途切れるところがあるけど、すぐ復活するし、選手らのトークにはこういう風に字幕がつくので大丈夫手(チョキ)

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NHKスペシャル 『ロストフの14秒』日本vsベルギー 知られざる物語


https://www.youtube.com/watch?v=giRxdvS8SOI


で、ろまさんは僕みたいなニワカではなくて小中高と部活を続けて、社会人になってからは地元の少年サッカーのコーチを長年務めていた本筋のサッカー者なので、当然、Nスぺを見ていた。

で、僕の凄かったなあという感想に深く頷いて、こういう具合にまとめた。

「山際淳司が存命だったら同じようなルポをものにしただろうな」

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ろまさんはこういう比喩の巧者だ。

例えば2010年7月13日、新橋の居酒屋で無敵艦隊スペインがオランダを決勝で制したヨハネスブルグのワールドカップをこのように総括した。

日本、韓国、北朝鮮はイヌだ。イヌは主人の命令に忠実でよく走る。しかしシュートは撃てない。ドイツはシュートは撃てるけど若い自衛隊員的。命令に忠実で混戦に弱い。

そして、オランダはこん棒を振り回す大男だったのに対してスペインはナイフが得意なチンピラ。そりゃ、こん棒振り回して一人や二人はKOできるかもしれないけど、相手はすっとすり寄ってきてドテッぱらをナイフでえぐるんだから、勝負になるわけはない。

レイモンド・チャンドラーの表現を借りれば、とあの新橋の夜ろまさんは続けた。 スペイン選手の印象はまるでナイフが得意そうなメキシコ人だった。 こん棒振り回すだけの白人の旦那の相手じゃない。


このハードボイルド小説の古典の一節をすっと引用するところにみられるように、ろまさんは読書の大家である。

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大家なのでジャンルは問わない。 当然、現代の若いのに流行りの漫画も読む。 最近はツタヤの20冊いっぺんにレンタル可のサービスをよく利用しているという。

そこで僕らは二つの作品に関してろまさんは原作サイドから、僕はアニメサイドから傑作であるということで合意点に達した。

特に激しく合意したのがこれ。

土方歳三っていろんな作品で復活するよなあ。

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それは天下の大毎日新聞でも同様なのである。

いつだったかの夕刊の一面トップが目を引いたので撮っといたんだ。

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その特集記事にこういう記述があった。

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その東京都内で唯一、新大久保に所在するアイヌ料理屋さんはこういうお店だそうだ。 

一回、ろまさんと行ってみようかな。

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一方、こっちの方はおいおい、転スラ、おまえさんも好きだったとは、だった。

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だがしかし、さすがのろまさんも中野を舞台にしたこいつは知らなかった。

この今期放送中のOP、僕らがしょっちゅう徘徊してる中野のあちこちがバッチリなんだよ。 歌自体も並みの歌謡曲なんか目じゃないよい感じだ。 と僕は思っている。

TVアニメ『ひもてはうす』オープニングアニメーション映像


https://www.youtube.com/watch?v=HCvbocqMKm8


しかしアニメでは勝てても書籍では負ける。

僕らは香港亭を後にした。

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で、再び中野ブロードウェイに入った。

ろまさんが漫画系でなくてカルト書物系の4階のまんだらけに行きたいと言う。 異存のあろうはずはない。 おいらもあの書店は大好きだ。

で、JJおじさんのスクラップブックにそそられたけど、おいらの本箱の一角とやけに似てるな、前に読んだことのあるのとかぶるな、けっこう高いしと思って、贖うのをやめにした。

こっちが中野ブロードウェイの書棚。

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こっちが今、おいらの横にある本箱。そのほかにもいつしかいなくなっちまったの多し。

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そのとき、ろまさんはずっと一冊100円の文庫本コーナーで書籍に向かって立ち尽くしていた。 こうなると彼は動かない。

で、僕は隣の昭和グッズの店を冷かしていた。 かつてこの中野ブロードウェイの上層のマンションに居住していたと伝えられる往年のアイドルの姿なんかを眺めたりしていた。

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で、ようやく彼が書棚を離れて一冊の文庫本をレジのお姉さん(なんか雰囲気のある美人さんだった)に差し出した。

彼が贖ったのはこれだった。

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北村透谷の名前を知らない人はあんまりいないと思うけど、実際に読んだことのある人もこれまたあんまりいないと思う。かくいう僕がそうなので。


ろま 「百円で買って読み終わったら捨てる。百円だから出来る。これがいいんだ」

僕 「そんぐらいだったら、Kindleとかでスマホに入れた方がいいんじゃね?」

ろま 「いや、このあいだ『夜明け前』でそれをやったんだが、イマイチだった」

僕 「お前はあれは当然読んでると思ってたよ」

ろま 「それがまだだったんだ。信州人必読の書なのにな」


で、外に出た。 雨がそぼ降っていた。 でも傘をさすほどではない。

ろま 「俺はこういう曇天の下の寒くてうら寂しい路地をあてもなく歩くのが好きだ」

僕 「俺も好きだ。真冬の淋しい冬の動物園の情景を好んで描く作家も好きだ」

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でも、そうはいっても寒い。 しかも、どんどんうら寂しくなっていく。

その一角にこういう看板があった。

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僕らは躊躇なく飛び込んだ。

これがねえ、アタリだった。 一見洋風なんだけど。 カウンターの向こうにおやっさんが一人いる店で。 俺らが冷えたので熱燗があればと所望すると、頷いて杯の束を持ってきて好きなものを選んでくださいと言ってくれてね。

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熱燗、沁みた。 アテに勧められた鯖の塩焼きも玉子焼きも美味かった。

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僕らは熱燗をお代わりしながらまたダベッた。

あそこでは昭和の漫画家のことを主な話題にした。

ろま 「現存してる大家というと、ちばてつや辺りかな」

僕 「あれはもう引退だ。現役一番の売れ線は弘兼だろう。本宮もまだ描いてると思う」

ろま 「もうちっとこう昭和の昔からのだ」

僕 「さいとうたかをは連載続けてるぞ。本人が描いてるのかどうかは不明だが」

ろま 「もうちっとこう子供向けな人、楳図かずおみたいな」

僕 「うげえ、俺はマタンゴに次いでヘビ女を見ちまってホラー大嫌いになったんだ」

ろま 「藤子Fや石ノ森章太郎が存命なら当確なんだが」

僕 「Aの方は存命だけど、こないだ漫画道の連載をお終いにした」

ろま 「ジョージ秋山はどうだろう」

僕 「そういう突破者的な存在なら俺は永井豪を推すね」


なんていうとりとめない話を熱燗を酌み交わしながらやってるうちにろまさんが急に思いついた。

ろま「横山光輝だexclamation まだ三国志は続いてるんじゃないか」

僕 「おお、たしかに。あれは俺らの子供時代、偉大なる虚無派だった」


で、お互い腑に落ちて粋なお店を後にしたんだけど。

今、チェックしてみたら、師は10数年前に召されていた。


で、また冬の道を歩いた。

途中でかつて僕らが根城にして朝まで70年代ソングをがなっていたスナックのフロアに明かりが灯っているのが目に入った。 しかし、あそこは閉店したはずだ。 

で、寄ってみたら、こういうアニメの映像をネタにして二次元的ギャルがお相手してくれる萌え的ガールズバーに衣替えしていた。 あの映像、インデックスの英国女王様だな、どうでもいいけど。

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で、その萌え系スナックには入らずに、いつもの洋食屋さんに行った。

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そこで、元力士にして元行司のシェフとダベりつつ常温酒をいただきながら、それに合うということで〆サバを食して

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さらにはニッポンの文化の神髄、国民食と言われているらしいクジラ肉を食したことはぼんやり覚えているんだけど。

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なにをダベッたのか覚えてない。ブラックアウトだ。


そういう中で、僕の頭の中でハクビシン警報が発令された、鳴った。

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で、僕はそこまでのお勘定(たしか3千円だった)をすませて、ろまさんをカウンターに残して店を出たのだった。

おかげさまで、無事に家に生還できた。


で、じきに夕餉だ。 カミさんと二人だけのクリスマスイブだ。

チキンとケーキがあるらしい。 おいら、自分のためにチリの赤も用意してる。

なので、締める。

Leaves are brown, And the sky is a hazy shade of winter.

街路樹の葉っぱは枯れ葉色。空はくすんだ冬の色だ。


まずはおいらが80年代、けっこう好きだったガールズバンドのバージョンで。

バングルス 冬の散歩道 The Bangles Hazy Shade Of Winter


https://www.youtube.com/watch?v=nC72yFivc-E


そして本家の二人。二人はこいつを発表した当時、生ギターのフォークソングを期待していたファンやマスコミから叩かれたらしい。 でも名曲だよ。

サイモンとガーファンクル 〜 冬の散歩道


https://www.youtube.com/watch?v=I9A3JWacZAY
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