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2018年10月02日18:27

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民意を示した一方にある、一抹の懸念・・。

さて、選挙が終わり既に2日ほど経過したので少々出遅れ感があるけども、
結果など諸々含めて雑感の程を。

先ずは取り急ぎ玉城氏、そして氏に投じた沖縄県民の方々、おめでとう御座います。
そして“澱んだ”この選挙戦の中で民意を、亡き翁長さんの意志を繋ぎ切った
その熱意に対し、率直に敬意を表します。

散々出尽くした感はあるものの、足元の生活基盤にある行政の重要性、
地方行政にある最も根源的な部分・・先ずそこを重視しないと簡単に悪意で翻弄される、
それを示唆する最も象徴的な南の地で、純然たる民主主義手法を
近年稀に見る悪質な権力によってもぎ取られそうな所、よく踏ん張ったその意気・・
このことは、他の地域に対しても大きな指針や教訓を示したと言えるし、
その点で沖縄県民の方は大いに誇りつつ、他の地域民に対しても、
今後何らかのメッセージは発して頂きたいなと思う所。

一方・・。
この度の結果内訳をツラツラと眺めてると、少々不安や懸念の要素を感じたのも
実は正直な所で。

それは「投票率」。
公表された数字は63.24%だ。パッと見の印象では近年の国政選挙やその他地域の
投票率よりも高く、6割台というざっくりの表現にすれば上等・・とも言える。
がしかし、前回選挙とほぼ同じとは言えほんの僅か「0.89ポイント」下回っており、
他方では翁長氏の急逝報道からの推移等々を考えると、また沖縄という特殊性まで
広く考えるなら、もう少し高くていいはずではないか・・という。

単純に言えば、これだけ「熱い土地」でありながら、尚100人中40人近くが
投票行動に出ていないということだ。
年代別投票数等を含めて、その辺はもっと綿密な分析が必要にはなるが、
中央メディアらが発して来た選挙戦報道、間接的に感じ取ることが出来る
ローカル報道の隅々まで総合し、“内地”で統合されたその温度と比較すると、
この数字とは段差があるように思えてならないわけで。

選挙分析は多角的な考察が必要になるため、何か1つや2つの要素だけで
言えるほど単純構造にはないし、とりわけ沖縄は一層掴みづらい複雑な要素が
あるために、尚更その辺りは軽々に言えないものがあるが・・
そうであったにせよ、基地問題や歴史的に翻弄され続けた中で生き抜いて来た
沖縄県民の方々による「時代〜地域性の継承」という観点で観るならば、
この数字にはどうにもその「継承」が健全には成されていないのではないか・・
という懸念要素を感じざるを得ないのだ。

これを単純に言い切ってしまえば「時代と年代の移り変わり」ということに収斂され、
概ね妥当な所ではあろうと思うものの、ではそれでいいのか・・という以上に、
「沖縄の、沖縄民のイズム」みたいなものは、次代を担う層には欠如しているのか!?
という所にぶち当たって来る。

周知のように、沖縄の平均所得や経済の側面、あるいは教育や福祉等々の現実面を
考えれば、当然の如くそれらは大変重要な問題でもあろう。
そのように広く県民が、あるいは若年層辺りにそれについての認識がもっとあったなら、
佐喜真候補はおろか、全体の投票率の数字にも反映されて然るべきなはず。
ところがそうではない・・

端的に言えば「熱い沖縄の地」であっても、やはり若年層を中心にした
「政治への無関心」は思った以上に進んでいる・・ということ以外ないのじゃないか。

沖縄に限らず“シルバーデモクラシー”なる表現にて、現役世代に拠る投票行動や
政治に対する関心の低さを換言するかのような風潮、または報じ方があり、
この度の沖縄知事選にも一部であるようだが・・

しかし、それは結局単なる「言い訳」にしかならず、政治や行政、暮らしに対する
関心の無さを誤魔化し、無気力であることの正当性にしようというだけのことで、
そこに何の教訓や改善要素を見出すことは出来まい。

基地問題が重要であろうがなかろうが、これだけ翻弄や注目度が高い自覚があったなら、
結果や矛先はどうであれ少なくとも「7割台」の率に乗っていて不思議ない土地なはず。にもかかわらず、この数字で留まっているならば、デマや陽動を根幹にした
「基地問題の歪曲」を幾らやった所で結果はさして変わらない、ということでもある。
そもそもが「無関心」なんだから。

このことは、間接的に沖縄の現役世代は内地からある種
「卑下、または揶揄されている」ことにさえなってしまう。
それで本当に沖縄の現役世代はいいのか?あるいは投票行動に出なかった
高齢層世代はそれでいいのか?が問われているんじゃないのか。

無論、これは何も沖縄に限った話じゃなく。寧ろ他の地域の方こそに一層言えることだ。
その点で、本当ならば沖縄が全国各地に対して、
「沖縄の現役世代は真剣に考えているのだ・・」ということを数字で、
投票率で示して欲しかっただけに、この数字はちょっと残念でならない。

いわんや基地問題に特化するなら、このままだと何れまた内地からの「悪質性」で
翻弄される余地を示した・・ということにもなろう。

■「政権に明確なノー」 玉城氏、改めて辺野古認めぬ姿勢
(朝日新聞デジタル - 10月01日 14:29)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5312399
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