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2018年09月16日21:03

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途中転換?

■JR貨物機関車が脱線、けが人なし 宮城・岩沼の専用線
(朝日新聞デジタル - 09月16日 14:42)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5291668

>前部と後部が分かれている機関車1両

ややこしい言い方だねぇ〜…尤も、素人目には2両に見えるだろうけど実は1両って、[堅気の衆]には通じないのかな?2車体連結式って言うと却って解り辛い?
フォト

被災機関車と同形式車

記事に添付された写真で見る限り、どうやらポイントが途中転換し、後部台車が異線進入した模様だね。今回は幸いにして死傷者が無かったがかつて安治川口駅で起きた列車脱線転覆火災炎上事故の原因もポイントの途中転換が原因だった。

あれは確か1935/昭和15年、西成線(現:大阪環状線)安治川口駅でその日朝から列車ダイヤが乱れていて、更にそこに臨時の軍用列車が運転され、これは絶対に遅らせてはならないと至上命令が出てて、安治川口駅で交換する予定の、乗客を満載していた朝の通勤列車が通過後一刻も早くポイントを切り替えようとまだ年若い鉄道員(確か10代?)が焦ってしまい、3両編成の旅客列車の最後尾車両がポイントを通過し終えない内に切り替えたために最後尾車両の前後台車が泣き別れの[股裂き]状態になり遂に横転してしまったものだった。

軍需工場もひしめく工場地帯、朝の出勤時間帯、3両編成の列車は立錐の余地もない大混雑だった上に、横転した衝撃で燃料に引火、たちまち車輛は紅蓮の炎に包まれ炎上、190人もの尊い命が失われ多くの負傷者を出す大惨事になってしまった。

さて、燃料に引火と書くと違和感を覚える方もあるだろう。[電車]に燃料?って(^^);
実は当時の西成線は未電化。3両編成の通勤列車は気動車。それもディーゼルエンジンを積んだディーゼルカーではなく、ガソリンエンジンを積んだガソリンカーだった。横転した衝撃で燃料タンクに亀裂が入りガソリンの滴がポタリ…その真下に在ったのがバッテリーボックス。火花が散ってるところにガソリンがこぼれたら?後は言うまでも無かろう。直ちに爆発炎上してしまう。
すし詰め状態で横転し逃げ場のない中火炎に襲われてはどうしようもなく多くの人々は生きながら焼かれる地獄絵図となってしまった。
(最後尾車両と言うことで乗務していた車掌が自らも炎に襲われながらも身を挺して複数の乗客の救出脱出を試み手助けし実際何人かは助けられたものの自身は火炎地獄に散ってしまった悲話もある)

この事故を受けて当時の鉄道省は当然真っ青になり直ちにガソリンエンジンを搭載した機関車・気動車の運用を中止した。折からの戦局悪化で内燃動力車の研究改良は中断を余儀なくされより引火性の低い軽油を使うディーゼルエンジンでの駆動に改められそれが普及するのは戦後になってからである。

さて、では何故途中転換が起こったのだろう?1935/昭和15年の事故の際は本来ならあるべき安全装置(要は途中転換しない様にする突っかえ棒)が折からの金属供出で外されていたのも遠因だったが、21世紀にもなった2018/平成30年の本邦鉄道界でまさかこれしきの安全装置もないとは考えにくい。

或はポイント割り出しか?然し、本線上を定数一杯の列車を持って高速走行している状態ならいざ知らず、単機(列車を牽かずに機関車のみ)でしかも低速での走行でそれも考えにくい。第一、誘導係と運転士、2人の4つの目玉が前方を注視している。ポイントが本来の向きでない状態でそのまま冒進するとも考えにくい(2人とも居眠りしていた?座席に座る運転士はまだしも、手摺掴んでステップに乗ってる誘導係が居眠りするとはこれも考えにくい。そのポジションで居眠りしたら直ちに落車、下手すれば命を落としかねないのだから)。

原因究明は今後その道の本職による冷静かつ公正な検証の結果を待つとして…EH500-41号機の損傷が軽微で程なく本線復帰出来る事を祈る。
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