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2018年09月10日22:25

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今回の地震災害を、「冬季」に重ねて想定してみる。

昨夜「NHKスペシャル」でも色々と検証していたが・・
「東京(内地)視点でしかない」ことが如実になったなという印象。

つまり、液状化や土層等について、「どこでも起こり得る」ことが主体で、
それ自体はいいとしても、北海道で起こったことであるならば、
今回が夏の終わり時期にあったことに対し、「冬場ならどうだったのか」の検証が
不可欠と思うのだが、そこには1ミリも触れられてなかったことを前にして、
結局は「内地向けの放送」でしかなかったな、という。

わざわざ東京から制作陣や専門家まで連れて来て、冬場の場合がちっとも
考察されていないのは、甚だ当地から観ていて何とも空虚とさえ思えたわけで。

そこで、この度の災害で起こった場面の幾つかを、そっくりそのまま
真冬の光景や場面に置き換えてみる。

●第一次の状況把握(空からの偵察と救助活動)
降雪、または大雪時の場合はヘリによる低空飛行全般が不可能または困難となり、
被害地域の迅速な把握が遅れ、全容や救助活動の必要性を素早く行えない。

●土砂崩れの対応
土砂に加えて大量の雪が覆い被さる。(雪崩の発生も起こる)
厚真の例になぞらえれば、あの映像に大量の雪が被さっていることになり、
救出作業と掛かる時間は今回の何倍もに跳ね上がる。
また、降雪時や大雪時であった場合、救出エリアや繋がる道路の“除排雪”が
求められるため、一層の手間と時間が掛かる。

●液状化に拠る家屋やの損壊
家屋の損壊については、傾斜や倒壊が起こると屋根からの落雪によって
家屋損壊による状態の視認が困難となる。また、屋根に上がっている雪の量によっては、
夏場なら本来倒壊しない状態でとどまれたとしても、雪の重みによって損壊が
進む可能性が高まる。更に、雪の弊害によって住人自ら、
または救助者に拠る脱出、救出者の有無の確認が外からは困難となる。
→凍死や負傷者の増加の懸念。

●道路の損壊
路面は既に圧雪状態なため、液状化等による歪みや損壊の程度が視認困難となる。
そのことで、走行中等の車両が転落、またはスタックする度合いが一層高まる。
また、この状態が発生すると緊急車両らの通行や作業自体も滞る。

●大規模停電
<暖房> 暖房稼働が滞り、各家庭や避難所等々による甚大な影響が及ぶ。
     →避難者の漂流により、凍死や凍傷等の被害が拡大の恐れ。

<車両> 除排雪が前提となるが、そのための重機への燃料供給が滞り、
     結果的に大幅な交通障害が起こる。→各種支援活動や緊急車両等自体が
     通行困難に陥る。また、土砂崩れ等に対する重機車両は、冬場は除排雪に
     使用している箇所が圧倒的に多いため、救助活動らへの遅延を誘発する。
     一方、「非被害地域からの支援」を実施しようにも、非被害地域の
     除排雪態勢は縮小困難なため、救助や支援活動機能全般が夏場より低下する。
     同時に「暖房用燃料の配達や供給全般」も滞る。

<物流> 今回同様の燃料供給が滞ることに加え、冬道ゆえに時間や効率性が
     格段に低下。また冬場特有の「燃費低下」により、一層の効率悪化が起こる。

<水道> 断水により、暖房機能の低下も重なり各家庭での「水道管凍結」が
     発生しやすくなる。また外を走る下水道管の破裂により、各家庭の凍結や
     路面凍結、並びに圧雪の融解による「ぬかるみ」が発生する。

<食料供給>
     夏場の腐敗に対し、冬場は逆に“凍結”が起こりやすくなり、
     解凍作業が滞ることによる、万全な支援供給が困難となる。

ざっと考えただけでこれだけの影響が考えられるわけで・・。

ひとまとめにするなら、冬場は何も暖房面だけじゃなく、
全ての作業や支援/救助活動全般に弊害が及ぶ。
また、仮に停電が起こらなかったとしても、冬場であるだけであらゆる効率性が
低下するので、今回と場面を同じにすれば、被害や復旧までの時間は
大幅に遅延する・・と考えてよく。

北海道における防災対策の検討は、これらの想定に対して行われてはいるものの、
何処まで万全であるかは未知数で、聞こえて来る・見える範囲で眼を見張るような
有効策というのは特段感じない。

同時に問題なのは、あらゆる面で滞った場合における「本州方面からの支援」が
何処まで可能なのかだ。元々が厳しい冬場での生活や活動経験が乏しい状態で、
過剰な期待をすることは危険性があるし、逆に支援する側自体も
何処まで対応可能なのか、その検討の進捗性や如何に・・という疑問も。

それを考えると、北海道自体の冬場における防災対策は、夏場より数段万全じゃないと、
僅かの震災規模でも間接被害は何倍もに跳ね上がる。

ゆえに各個人・行政問わず、暖房対策にウエイトを置いた災害準備だと、
思わぬ被害が拡大する危険性は大のように思えてならない。。 

■なお2000人が避難=6400戸で断水続く−生活に影響長期化・北海道地震
(時事通信社 - 09月10日 18:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=5282677
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