mixiユーザー(id:1772351)

2018年08月30日18:00

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檻(おり)

■人は皆、檻の中の住人だ。学校、会社、団体、業界など、皆んなそれぞれの檻の中で、それなりに偉そうだったり、意気がったりしている。
 しかし、どんなに意気がってみても、一旦、その檻の外に出てしまえば、己が驚くほどちっぽけな存在であることに気づくだろう。慣れ親しんだ檻の内と外では、しきたりが違えば、勝手も違うからだ。それまで檻の中で偉そうにできたのは、檻に自分が守られていたからに他ならないのだ。そして、檻の中の己の姿を「虎」のように感じていた自分が、檻の外へと飛び出した途端、ただの態度が横柄な「猫」であることを知ることになる。檻の外には広大なサバンナが存在し、そこかしこに野生の本物の「虎」がギラついた目でのし歩いているのだから。
 昨日まで檻の中では通用したことが、外では何も通用しなくなるのだ。檻の中での役職やキャリアは外では屁のツッパリにもならない、ということだ。
 俺は昔、街でヤクザと揉めて、相手を殴り倒したことがあった。そのことが原因で、俺はしばらくそのヤクザと仲間達に追われる身となった。ほかにも、歌舞伎町のとあるBarが、ボッタクリ専門の暴力Barだとわかっていたのに、度胸試しのつもりで5日間連続でその店に通ったことがあった。その時俺は思った。俺が一匹の狂犬であることは間違いないかも知れないが、群れをなす虎にはやっぱり敵わない、と。人から聞いてその店が暴力Barと分かっていたから、俺の胸中にはそれなりの覚悟と備えがあった。だが、これが偶然訪れた店での出来事であったなら、俺は泡を食っていたに違いない。しょっぱい話だ。・・・自分の小ささが身に染みた。
 以来、自らの尊大な言動を慎み、あまりに無教養で無礼な行いは恥ずべきことだ、と自分に言い聞かせるようになった。
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