こう暑いと、留守中、窓を開け放って空気の入れ替えをしたまま出かけたくなりますが、
私の子供時代ならともかく、近頃そういう事は物騒でなかなか出来なくなりました。
私の親戚が住んでいる福知山市郊外なら、まだまだそんな雰囲気が残っていますが、
それでもちゃんと鍵を掛ける様になっています。
それでも、日本の治安は世界的には良好な方だそうで、ニッケイ新聞によると、
ブラジル保安フォーラムが発表したデータによると、ブラジルでは2017年に、
過去最多となる6万3880人が殺された事がわかったと発表したそうです。
1日平均175人、1時間に7人が殺された計算で、前年比3・7%増。
年6万3880人の犠牲者は世界一で、人口10万人当たりの犠牲者30・8人/10万人
つまり殺人発生率30・8人も、世界10位に入るのだそうです。
この内5144人は、警察の手による殺人。1日平均では14人、2016年比で20%増加。
殺人発生率1位は68人のリオ・グランデ・ド・ノルチ州で、2386人。
以下、アクレ州63・9人、セアラー州59・1人。これらの州の殺人発生率は、
2016年の国別発生率で最高だった中米ホンジュラスの55人がかすみます。
殺人発生率が低かったのは、最低がサンパウロ州で10・7人、
サンタカタリーナ州16・5人、連邦直轄区18・2人だそうです。
ブラジル保安フォーラムは、
「麻薬組織が縄張りや金を巡って堂々と抗争を繰り広げており、
アクレ州やリオ・グランデ・ド・ノルチ州などの状況を悪化させている」と。
2大麻薬組織の州都第一コマンドとコマンド・ヴェルメーリョが、
およそ2年前に分裂、対立が激しくなった事が原因との分析があります。
また、不況の影響での各州の財政危機での警察機構の保持のための資金枯渇や、
装備の老朽化、人員不足を引き起こしているそうです。解決策としては、諜報機関を強化し、
麻薬組織を活動資金面から攻めることが挙げられるそうです。
63000人先述の私の親戚が住んでる福知山市が77000人程度の人口でしたから、
負傷者も入れるとほぼ壊滅ですね。
日系人の多い地域はやはり治安がましなようですが、それでも気を抜けません。
ブラジルは第二次大戦時、
食料、軽工業製品を連合国側に大量に売って莫大な富を築いたのですが、
その富は貧困層には行き渡らず、政治の未熟さで逆に貧富の差が広がってしまう始末。
その後経済構造が変わり、そのアドバンテージを生かすことなく今日に至っています。
人口増加率を飲み込むようなことは無いでしょうが、
60000人以上と言うのは殺人だけであって、病死、事故死は含まれていません。
日本では貧富の格差が広がった、と言う批判が起こりますが、
ブラジルに比べれば、日本は理想的共産主義国みたいなものです。
犯罪・暴力や戦争・紛争のほとんどは経済的貧困から発生します。
ブラジルの国政は「公」の意味を考え直さなければ内戦の危機でもあります。
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