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2018年05月31日11:25

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ラクサンポ51

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。
フリーフペースいちご事務所、川口が報告している。
スタッフ女1
「川口さん、田中さんはどんな状況ですか」

川口
「元気になって、自分で仕事を探そうという意欲が出てきましたよ。鉄道が好きだというから、いっしょに電車を見に行ってきました」

スタッフ男
「へー、それで、どこ行ったの」

川口
「N駅近くの橋から全線路に電車が集結する瞬間があるんですよ。それが一日、一回、あってさあ。電車が集結する一瞬を待っていました」

スタッフ男
「それで、どうなったの」

川口
「それが、すごいんだ。全部線路に電車が走っているのを見ると、興奮しちゃったよ。一瞬で通りすぎたんだ」

スタッフ男
「俺も、行ってみたくなったよ」

スタッフ女2
「それで、田中さん、どうなったんですか」

川口
「鉄道関係の企業を調べるって、急に言い出したんで。来週、手伝うことになった」

スタッフ女2
「よかった。心を開いてくれたかもしれないわ」



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