昨日はミラージュ戦闘機のお話をしましたが、その製造元であるダッソー・アビアシオン社は
ダッソー・ブレゲー社とも言います。
実はダッソーとブレゲーという老舗航空機会社2者が合併して出来た会社です。
私達みたいなプロペラ機の好きな連中は、ブレゲー社のほうが馴染み深いです。
さて、ブレゲーは第一次大戦でフランスの軍用機を大量生産して
戦争遂行に大きく寄与する訳ですが、
その源流は現代高級ファッションに欠かせない企業にあります。
1775年にアブラアン‐ルイ・ブレゲがパリで時計メーカーを創業します。
孫のルイ=クレマン・ブレゲは電気通信で成功し、電機事業に専念するため、
1870年に自分の工房で働いていたイギリスの時計技術師に工房を売却します。
1970年にフランスの宝石細工商ショーメが商標を買い取り復興。
スウォッチが1999年にブレゲを買収。現在もスウォッチグループです。
そんな一族の末裔が起業したのが。フランス屈指の航空機メーカー、ブレゲー社です。
それからダッソー=ブレゲーになり、ダッソー・アビアシオン社になる訳です。
私自身、割合最近まで、ブレゲ−とブレゲは無関係の会社だと思っていました。
三菱財閥と三菱鉛筆が全く無関係だったりする上、日本語表記では
長音のあるなしもあり、気にしませんでした、疑ってみるものです。
東芝の田中久重も万年自鳴鐘、と言われる非常に複雑な時計を作っている所を見ると、
時計の製作は全ての精密産業の基礎なのかもしれませんね。
折も折、AFPによると、ブレゲー社の親会社のセルジュ・ダッソー氏が、
28日午後、パリの自身の事務所で亡くなったと。心臓発作。93歳。
航空機、メディア、ソフトウエア事業を手掛ける仏グループ・ダッソーの会長、
純資産は約1兆6200億円で、長者番付3位だったそうです。
ご冥福を。
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