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2018年05月25日18:54

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【本】桐野夏生著『デンジャラス』中央公論新社刊

皆様、お今晩は。桐野夏生さまの『デンジャラス』中央公論新社刊を読了致しました。その感想です。


君臨する男。寵愛される女たち――。谷崎潤一郎が晩年に作り上げた理想の〈家族帝国〉で繰り広げられる妖しい四角関係の行く末とは? 桐野夏生が、日本文学史上最も危険で貪欲な文豪の「業」に焦点をあて、新たな小説へと昇華させる!

『細雪』のモデルとなった谷崎の妻松子の妹の重子から描かれている本作。何よりも驚いたのが巻末にある謝辞でして渡辺千萬子さんに御礼申し上げますとあるんですが、これだけ作品の中でボロカスに叩かれているんですが大丈夫だったんでしょうか?そこが一番気になった部分でして、読みながら思ったのは「小説の毒」とは読者のみならず実作者をも傷つけてしまうところでして、谷崎という文豪の業と性を描き出すことに成功していると思いました。
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