中学生日記ー３６　１９５９年（昭和３４年）ジャー・ヒロ

５月１３日（水）

　きょうは何も持たずに学校へ自転車で行った。明日は修学旅行に行くので、持って行かなくていいのである。明日はいよいよ３年全員待望の修学旅行なので、きょうは勉強はなく、講堂での先生方の修学旅行についての注意、それから先生たちはいろんな係を決めていたが、その係の先生の話などを聞いて帰った。
夜になり、ぼくは床屋へ行ったが、床屋のおじさんに「いい頭にしてくれ」と言ったら、面白い頭にしてくれた。


　５月１４日（木）

　（修学旅行→）きょうはいよいよ待望の修学旅行である。ぼくは朝、５時１０分前に起こされたが、すこし遅れてしまった。ぼくたちは８時１０分に「日の出」に乗った。中は電車のようだった。だいぶ騒いだりして、７時間ぐらいたって京都に着いた。むこう（こっち）は、だいぶいい天気だった。

　きょうは平安神宮に行った。そこでは、ぼくは写真を５枚くらい撮ったが、他にはまわらなかった。夜は舞妓がきて、みんなで踊りを見た。自由時間に、みんなで京極の方へ行って、みやげを買った。
収入　旅行費１０００円　　　　　　　　　　　　　残高　１０００円
　　　　　　　支出　床屋２００円　　　　　　　　　８００円
　　　　　　　　　　コケシ５０円　　　　　　　　　７５０円
　　　　　　　　　　栞　５０円　　　　　　　　　　７００円


　５月１５日（金）

　きょうは朝起きてみると、目が痛くてしょうがなかった。それもそのはず、ぼくたち１３人は、１０じょう（畳間）で、いっぱいで寝たので、１時ごろまで起きていた。だから、ぼくは寝不足になってしまった。その後めしを食べた。

　そしてきょうは、昨日泊まった日昇館に別れをつげ、ひえいざん（比叡山）に行った。比叡山ではゴミがいっぱい飛んでいて、のどがこわれて、酔ってしまった。又金閣寺と二条城と三十三間堂へ行った。その後ぼくたちは奈良へ向った。
　　　　　　　　　支出　清水焼３００円　　　　残高　４００円
　　　　　　　　　　　　お面　３５０円　　　　　　　　５０円
　　　　　　　　　　　　栞　　　５０円　　　　　　　　　０円


　５月１６日（土）

　（←修学旅行）きょうはいよいよ修学旅行最後の日である。昨日の夜、奈良の松月館にきた。ぼくはよく寝て、朝までぐっすりしていた。そして朝飯のあと、まず東大寺の方に行った。その途中に奈良公園のシカを見たりしたが、やはり奈良の大仏はよかった。そしてだいぶ印象的であった。又その後には春日大社、唐招提寺、法隆寺、薬師寺、宇治の平等院など、いろんなところに行き、８時半には帰りの列車に乗った。