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2018年05月02日21:24

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「コスタリカの奇跡〜積極的平和国家のつくり方〜」 軍隊がないからこその幸福国家

先日、ユナイテッドピープルという映画配給会社を紹介したが、
ドキュメンタリー「コスタリカの奇跡」を
憲法記念日に向けて、各地で講演会付きで開催中。

「コスタリカの奇跡〜積極的平和国家のつくり方〜」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4276539
http://unitedpeople.jp/archives/1734

中南米は、政情不安定な国や、経済が上手く行かない、
麻薬、マフィアなどの問題を抱える国が多い。
クーデターに、救援と称して米国・米軍が介入していく。

その中の中米の小国コスタリカは、1948年、憲法で
常備軍を廃止し、費用を医療・教育・福祉に回すことにした。

「平和とは、戦争がない、軍の不在だけでなく、
貧しい人々を虐げないことだ」という国の信念のもとに、
教育も医療も無料で、国民の幸福感は高い。

いったいどうやって、軍隊を持たず、米国の庇護を受けず、
こんな小国がやって来られたのだろうか。
このドキュメンタリーは、それを明らかにしていく。

元大統領達の当時の映像とともに、様々な時点で、
どう考え、どういった判断を下したかが語られる。
じっくり耳を傾けたい。目から鱗の考え方も示される。

国際政治的に、コスタリカが軍隊を持つことが損か得か、
もし軍隊を持てば、紛争時に効果的かどうか、
軍の規模、戦闘で勝利を収める可能性なども考慮して、
持っていても無駄であるという結論に至る道筋も示す。

2003年、隣国ニカラグアが、コスタリカ領地の島を占領。
戦うかどうかに対し、国民の99%が反対した。

コスタリカは国際司法に提訴。大統領は欧州に飛び、
各国首脳に会い、コスタリカの正当性を説得した。
それまで国際司法に貢献してきた実績もあった。

結果は、ニカラグアが退去したのだった。
「平和裏に国際紛争を解決するには、粘り強く交渉すること、
道徳的なことが力になる」と、元大統領は語る。
  
国民が支えているからこそ、信念のある政治家・大統領が選ばれる。
支えるのは、国民の軍を持たない政策への満足感・幸福感だろう。

ーーーーーーー

日本の憲法九条は、世界の理想であるが、
それが政府からないがしろにされようとしている。

米国に追随している限り、グローバリズムにどっぷりで、
貧富の差は拡大し、不満は増えていくことだろう。
派遣法の拡大は、若者の不安定雇用を増やし、
将来に希望を持てなくさせている。

福祉よりも建設業や大企業優遇策、米国の武器購入を優先。
年金などの先細りが心配な高齢者は、例え貯金があっても
使わないから、国民経済はかえって回らなくなっていく。

このように逼塞していくと、軍隊で雇用を生み出すことに、
賛成する国民も出てくるかもしれない。

また、中国、北朝鮮、韓国などに敵愾心を持って、
軍隊を持とうという人も多くいる。
日本政府が国際司法を信頼して、交渉をするという、
粘り強さや道徳心を持っているかどうか。

しかし、国民の中にこそ、その可能性はありそうだ。
憲法を変えたくて仕方がない政府に対し、
改憲した場合の戦争に巻き込まれる危険性を指摘して、
憲法九条は変えない!という国民は過半数を占めている。

軍隊不要の現実を、その正当性を、この映画から学べる。
軍隊がなくても、平和国家は存続できる。
日本の多くの人に、ぜひ観て、考えてほしいと願います。

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