傷つけ合い

この人の会見の模様は
朝のニュース番組で取り上げられていたが
かなり強い不快感だけを覚える内容で
恣意的にこの谷岡氏を貶めようとしているのでなければ

自分を見失うほどの怒りが彼女にあった

あるいは
そう感じる以上に彼女自身が不遜な態度であった

かどちらかであろう。

立場からすれば間違いではないのだが
金メダリストを多数輩出した栄監督を部下だとして扱い
国民栄誉賞受賞者の伊調馨を教え子として扱っているので
多くの人が敬意を払う対象に「上から」ものを言っているのだが
そこは許容すべき点である。

問題点があるとすれば
伊調サイドがひた隠しにしている個人的な理由であろう。

栄監督に対して隷従的な位置に立たされてしまう
至学館内のヒエラルキーから逃れたい余り、
栄氏をよく思っていないグループに移って練習する形に
離脱した背景が「疑惑」の一つである。
ここに男女関係のもつれや世間には言えない問題が
隠れているのではないか？と邪推する方面がある。

加えてアマチュアスポーツである、という事で殊更に
爽やかさを求められるが故、
女子レスリングへの谷岡氏の「投資」も
そういう目で見られてしまっているという点である。
谷岡氏は、そもそも日の当たらなかった
女子レスリングという競技の強化にいち早く着手し
五輪競技から落選の危機にも奔走した
いわば「立役者」なのである。

だからといって
言っていい事と悪いことがある。
「引退宣言をしていない人」を
「挑戦表明していない人むと扱うのはどうなのか
少なくとも五輪４連覇を果たしている伊調が
東京五輪を目指すのかどうかは、今の時点で
谷岡に示されている必要があるのか

或いは
伊調に対して僕自身も思っているのだが
吉田沙保里と同じ階級では国内チャンピオンにすらなれないから
階級を変えて闘っているのではないか
軽い階級の吉田の方が本当はリスペクトに値するのではないか

だから、吉田が勝つべきで
何なら伊調が無敗で居られるのは吉田から逃げたからではないか、と
栄監督は指摘したのではないか、と
それを意地悪く言葉尻を取られたんじゃないかと思うのだ。

そして、谷岡氏がレスリングを通じて
その名を響かせた至学館大学が
今度はレスリングを通じて学園ごと誹謗されるのが
我慢ならないのではないかと
何故なら、彼女自身がそれで参議院議員まで務めた政治家でもあるからである

「パワハラがあったかなかったか」
という底意地の悪い質問にも彼女は適切に答えた。
当人でない限りは
「絶対になかった」
などと発言するのは無責任すぎる。
何故なら、
「ハラスメントを感じた」
という人が居る限りは、その原因になるものは存在している筈で
完全否定するには第三者を交えた当人同士のヒアリングでも行わない限り
絶対に解明しない問題だからである

だから、「わかりません」と答えたのが正解である。

本当なら、格闘技をやっているスポーツマンなら尚更
正々堂々と「やめてほしい」と言って
相手に納得してもらって解決すりゃ良いじゃないかと
綺麗ごとの上では思うのだが
生半可な理屈というか
常人では推し量れない理屈で動く人たちだから
「世界最強」に昇り詰められたわけであろう

僕は、スポーツマンが
内閣府とかその辺りにチクって
事の解決を図ろうというのは
何か卑怯というかウジウジしすぎだと思う。

確かにそんな事情だから
「協会には谷岡&栄氏一派が巣食っているので信用できない」
のは分からないでもない。

いよいよ協賛企業が撤退して女子レスリングが危機に陥る気がする。

■「偽善者め」告発状問題で学生に「風評被害」至学館大
(朝日新聞デジタル - 03月15日 15:45)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5028205
　レスリング女子で五輪４連覇の伊調馨（ＡＬＳＯＫ）が日本レスリング協会の栄和人・強化本部長から繰り返しパワーハラスメントを受けていたとする告発状が内閣府に出された問題で、伊調の母校で、栄氏がレスリング部監督を務める至学館大学（愛知県大府市）の谷岡郁子学長が１５日、同校内で記者会見し、「学生が風評被害で傷つけられて、心を痛めている。これ以上、甘受することはできない」と訴えた。

　日本協会副会長も務める谷岡学長は「学長として会見する」と前置きし、五輪３連覇で同大の吉田沙保里・副学長に「あなたがひきょう者なんだ」というようなメールが届き、レスリング部員には「お前が謝れ」「偽善者め」「至学館だと思ってつけあがるな」というコメントが次々に寄せられていると話した。

　前日のテレビ番組で、栄氏の娘の栄希和が１７日から群馬県高崎市で開かれるワールドカップの日本代表に選ばれたことについて「えこひいきだと取り上げられ、怒りが沸点に達した」と言い、選出が国際大会の実績によるもので、栄氏を除いた話し合いで決まったと説明した。

　栄氏の人格を責める報道になってきていると受け止め、栄氏が名誉毀損（きそん）で法的措置の検討もしていると話した。身に覚えのない報道などで心身が衰弱し自宅療養しているという栄氏に前日会ったと言い、「徐々に体力、気力が戻り、快方に向かっている。だが、普段の栄までは戻っていない」と話した。