サイレン

なんかいい感じの昭和の日本をモチーフにしたホラーゲームを原作に持つ映画。
正確にはジャパンダークサイドモダンホラーとか言うらしいが、要はちょっと近代的な怪談だよね。
とか偉そうなこと言いながら、メチャクチャ怖そうな雰囲気に興奮してゲームをやってはみたものの、
オイラ、バイオ派で敵はすべてぶっ殺して回るのが好みだったので、ヒーヒーゼーゼー言いながら逃げ回るだけの
このプレステのゲームが性に合わず、とっととサジもコントローラーもぶん投げました(←とか何とか言いながら難しすぎてお手上げだっただけ)

映画はそのシリーズ2作目の方をモチーフにしてるらしいですな。
ずっと前にＤＶＤ借りてきて観て、その後安売りしてたんで購入．．そん時も観たはずなんだけど何の感慨も記憶もなし。
で、つい先日積んである中から久々に目にとまって、暇つぶしに3度目の観賞して驚いた！あれ？こんなにいい映画だったっけ？

主人公やってる市川由衣ってこの時ドバッ！と露出して、しばらくの間は完全主役クラスで話題作にガンガン出てた気がすっけど、
ある時からいなくなったよね？結婚したんだっけ？え？それなりに今も出てるの？あら、美人さんになってるねぇ。
この映画では素朴なクラスの上位何番目かの可愛い人っぽい仕上り＋それなりのひどい演技で、
「ヒデオ！ヒデオ！」(弟・英夫を守るねーさん役)を連発して俺にうるさがられてます。
まあ、この弟が島全体不気味さ満載なのに、自由気ままに徘徊しまくるからほんと始末に負えなくて気持ちはわかるけどね(でもうるせーな)。

森本レオとかココリコ田中とか、何気にこの手にそぐわない、実力者ながら優しげな容貌過ぎる人を持ってきてるのが、逆に不気味さ倍増の効果をあげてるよな。
レオさんの怪演なんか、俺、ウヒャウヒャ笑いながら、我が娘、息子をスコップ振り回して追っかけるシーン、繰り返し観たもん(さらに虫のようにシューっと退治されて大爆笑)

通りとかで島の人たちがただそこにたむろってる感じがいかにもゲームっぽくていいんだけど、でその人たちがジトーッとこっちを目で追ってくるのだけなのが更にいい。
反面、ゲームのデザインカラーでもある、真っ赤なインパクトある何者かの視界が時々シーンに入ってきて、それだけならいいんだけどハァハァ言う変態吐息が過剰でいらん。

あ、何がよかったってね。原作のゲームシリーズと違って、珍しいくらいバシッと納得のいく終わりになってるのに感心した。
(やってないからよく知らんが、ゲームはやればやるほどとめどなく謎が広がって行くらしい)
まあ、シックスセンス的なアレな奴だけど、説得力もあって矛盾もあまり感じないって、なかなかないんじゃね？
え？赤ずきんみたいな女？．．．彼女、誰？美人だったよね(←意味不明なとこもあるがそこはサラッと流す体)。
キングのレッドラム！（えとシャイニングね)の真似事みたいな反転のギミックとか、ムンクの叫びみたいなぶさカワの偶像とか、
安っぽいながら多国籍でなんかカッチョいいし。

なんにせよ日本のホラーってこえぇと思わせてくれる良作です(多分．．)。
え、てか市川さんのご主人って戸次さんなの？いやー、いい旦那つかまえたじゃん(親戚のおっさんか)。

【★★★★☆】
【おススメの人：この寒空を映画のキャンペーンだからってワンピース一丁で新宿を練り歩いて媚を売ってる貞子なんて見てらんない本物志向の人】
【おススメしない人：本筋より犬のオスメントがどうなったかが気になって仕方がない動物愛護精神に満ち溢れた人】