なんとも、ビミョーな聴後感、
大阪-豊中 豊中市立文化芸術センター大ホール
センチュリー豊中名曲シリーズVOL.5
小泉和弘指揮 日本センチュリー交響楽団
(コンサートマスター 後藤龍伸)
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
ワーグナー:ジークフリート牧歌
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」
このあいだのブルックナーより大きな編成(ベース6本の12型)、通常ビオラアウトの通常配置。「小泉陣形」ですな。おおよそ予想していた通り、強奏に力点を置いた、熱のこもった演奏であったことは認める。でもねえ、いささか雑さが耳についたのも確か。
マイスタージンガーは終始がなりたてるだけで終わったような印象だし、ジークフリートはサラリと通しただけのような感じ。エロイカに至っては、結構なアンサンブルの乱れが頻発、2楽章では止まるんじゃないかと思ったくらい(なんとか持ち直したけど)。4楽章でも持丸さんが必死で立て直した乱れがあって、ある意味「センチュリーらしからぬ」演奏。
ただ、音楽が白熱した時に見せる小泉ダイナミズム特有の紅い炎というのは、それなりに其処彼処にあって、それは確かに聴きものであったのも確かなんですよね。だからこその、ビミョー感。
今日の演奏から感じるのは、はっきり言ってしまえば、「今ひとつ練習が足りていない感」、です。それが、センチュリーの方のせいなのか、小泉さんのせいなのか。東の方から聞こえてくる、小泉さんの体調不良のうわさのこともふと思い出される。大丈夫なのかどうか、ちょっと気がかり、です。
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