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2017年12月20日15:53

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〜私的ベストソング 2017’〜 <後編>

前編に続き後半の5曲を。。

●「Get It Up For Love」by Al Sunny

アルバム編で挙げた中からの楽曲。前回でも触れましたが、
この曲はAORシーンの代表的アーティストの一人であるネッド・ドヒニーの
ヒットチューンであり、そのカバーであります。
他の収録曲もいいですが、このカバーのインパクトがどうしても大きく、
伴って再生回数も多かったかな、という感じ。

ドヒニーの声質にも似てる部分がありますし、楽曲自体のテイストを壊すことなく、
それでいて現代でも古さを感じさせない雰囲気づくりは、
やはり今後の活動や楽曲リリースへの期待を大いに抱かせるものがあります。


●「At First Glance」 by Geyster (feat. Laura Mayne)

こちらもアルバム編からの1曲。
ソリッドな疾走感をベースに、サンシャインなイメージを抱かせるこの展開・・
彼もまた独特の奇才っぷりが、アレンジ構成の随所に顔を覗かせています。
全体的な色合いや匂いは“ヨーロピアンアーティスト”たる所かなという印象。
フューチャリングの女性シンガーも、彼の個性や艶によく合う感じ。
やはり夏のドライヴシーンでよく活躍してくれました。


●「Renascera」by Sabrina Malheiros

現代ブラジルミュージックの歌姫、という言い方が一番しっくり来るでしょうかね。
そのブラジルシーンの重鎮ユニット“アジムス”のベーシスト、そのご令嬢。
その血は脈々と引いていると言った感じで、音楽センスに満ち溢れてる彼女。
支えるミュージャンらも豪華で、サウンドはかなりしっかりしていますね。

そんなサブリナ嬢の3枚目にあたる新譜が今年リリース。
真正面のボッサ、サンバジャズ、フュージョン、ダンスグルーヴ・・
色んなテイストを放つ、現代アーティストの特性たる所以と言った感じ。
なので、オールドスタイルの正統派ボッサシンガーってわけでもなく、
クラブ系クリエイターや音楽ファン辺りにも支持される傾向にあるのは、
このアルバムでもインコグニートのヘッダー、“ブルーイ”のご子息が
全編プロデュースしてる所にも象徴されてるように思います。

新譜の中でもよりそんな色合いの濃い、スムースで爽快な疾走感を存分に
発揮されてるのがこの曲。こちらもまた今年夏のリリースだったことから、
サマードライヴやBGMには最適な1曲として活躍してくれました。


●「Keep On」by Soweco

北欧スウェーデン発のユニット。ソウル/R&Bテイストを下地にしながらも、
スムースジャズにある大人のアーバンさが根幹で、されども西海岸的な爽やかさ・・
即ち“AORフィーリング”も併せ持つという所は、ユニット名が
「So West Coast」の略から来ているということに合点がいきます。
全体から香るアーバンな香りは都会的だけれど、それでいてシーブリーズ感さえ
漂わせるという・・その点では、AORブーム当時にあった“ブラコン”領域の、
ブラックの“灰汁”を取り除きつつ、北欧の清涼な空気で包んだ・・という感じ。
割と太いボーカルはブルーアイドソウルとも言えますが、不思議と暑苦しさを
感じさせないのは、やはりサウンドの質が鍵になってるからでしょうかね。

本作は一応デビュー盤から2枚目として、少し前にリリースされたばかりですが、
実は北欧の方では正規デビュー盤の前にリリースされていたアルバムで、
収録曲をミックスし直しつつ、更に新たな楽曲を数曲付け加えた
“リニューアルアルバム”のようです。挙げる曲は冒頭を飾るナンバーですが、
スムースジャズ系ギタリスト“U-Nam”をフューチャーしたリミックス仕様。
タイトなミッドグルーヴはシティクルーズの場面にぴったしで、
現在ヘビロテ中のナンバーでもあります。


●「Walkin’ On Air」by Tomi Malm

前回のアルバム編でもNo.1に推した作品から、アルバムタイトルナンバーを。
彼についてなどは前回記しましたので大方割愛しますが、ともかく全体通して
アッパーチューンもバラードも出来がすこぶる良く、ゲストボーカリストや
ミュージシャンの人選・配置共に素晴らしいですね。

このナンバーのメーンボーカルはロック系AORの人気シンガーのジェイソン・シェフ。
疾走感溢れる秀逸な旋律と展開に、これ以上ないマッチング。
ボーカリストとしての質もさることながら、彼のボーカルがあるからこそ
尚更この旋律が映えるといっても過言じゃないかなと。

それにしてもこのアルバム。現時点で日本にて手に入るのは輸入盤かダウンロードで、
正規国内盤としてはどのレーベルも手がつけられておらず、マイナーレーベルを中心に
扱う国内のレーベルが、輸入代行の格好で一部卸している程度にあるという・・
この辺が米国一辺倒にある日本の主要レーベルの脆弱性というか、
ワールドワイドな音楽センス、市場への熱度が欠如している所以と思いますし、
国内での洋楽市場がどんどんと低下させ、売れなくさせているのは他でもない
「売り手」の方だろうと。きちんとした国内プロモーションを行えば、
爆発的なヒットとまではいかなくとも、少なくともそれなりのセールスになるはずと
思うのは、昨今の新しいAOR系のムーヴメントを眺めれば
自ずと答えは出ているようなもの。しかしそうならないのは、
ひとえに日本の主要レーベルが米国資本企業ばかりだから、ということに尽きる話。
“米国追従主義”が政治の場面で殊更言われている昨今ではありますが、
経済や文化面も例外ではない・・ということが一層わかる状態にあると思いますねえ。

おっと・・ではこの曲を。といっても、tubeにはメイキングプロモ映像しかなく、
フルで聞ける状態のものはないというのが何とも惜しいんですけど・・
なので一部となりますが。。


以上10曲を挙げました。殆どが主要ヒットチャートなどの市場からかけ離れた、
まぁマイナーどころ・・という解釈になろうかと思いますが・・。
この中から1曲でも感性にヒットするものがあったなら幸いです。

さて、来年はどんなブランニューソングが出て来るか・・
期待を込めて見つめ続けていきたいと思います。。
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