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2017年12月12日14:01

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改めて「文化」について考える

  「戦争と異文化差別」を書いた後、マルクスの分析した社会構造である「上部構造=文化全般、下部構造=経済全般」を改めて思い出した。以前も述べたが、マルクスはその二つは「互いに影響し合う」と述べたのであり、下部構造が上部構造を支配とは述べていないわけである。でも、19世紀から20世紀にかけての世界的な物質主義の傾向に資本論を読んだ人たちも影響されて、次第に「経済が文化を支配」に解釈されるようになり、果ては各共産国の政策にもなったわけである。明治以降の日本では北海道の先住民のアイヌなどの文化を禁止し、又、アメリカ合衆国では同様に先住民の文化を禁止したが、それと同じ事を多くの共産党政府の人たちがするようにもなった。また、環境政策も共産国でも行われない状態が続いた。その果てに、旧ソ連南部では、イスラム系とキリスト教系の人たちが戦争にもなり、当局も打つ手がない状態になった。文化問題を甘く見た結果である。環境汚染も深刻になった。無論、資本主義国でも同様な問題が起きたわけだが。


  以上からも、経済は大切だが、同時に文化も大切であるし、又、その2つ以上に「自然環境」が大切である事も示している。日本も東日本大震災で、福島では原発事故が起きたわけだし。マルクスが生きていた時代は自然環境科学がまだ作られていなかったから、仕方なかったかもしれない。マルクスの後継者たちも時流に流され、資本論を物質主義的に解釈していき、果ては資本主義と変わりがないものになっていったわけである。でも、今は21世紀だし、物質主義の限界もかなりの人たちが知り尽くしているわけだから、自然環境や異文化共存を重んじる社会にしていっても良いと思うが。

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