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2017年12月10日20:30

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素人落語(堀の内(ほりのうち)サイコー!)

自宅から自転車で15分程度の場所にある、
住宅型有料老人ホームにて落語を演じた。
演目は「堀の内(ほりのうち)」「佐々木政談(ささきせいだん)」。

施設内の食堂はとても広く、大勢の入居者が集まることができる。
しかし、14時開始の15分前でも二人しかいない。
開始時間を5分遅らせて、12〜13人ほど入居者が集まったタイミングで、
まずは元気に自己紹介から入る。

皆さんじ〜っと聴き入っている。ニコニコしながら聴いてくださる。
まずは良い感じ。

そして、今回がネタオロシ(人前で初めて披露するという意)の「堀…」。
とことん自信を持って望めた。そして、最高の噺の出来であった。
繰り返しの練習の成果だ。と感じた。あくまでも自己評価ね…。

中入り(なかいり)的なおしゃべりの時間では、
認知症と思われるお爺ちゃんが、おもむろに椅子に座り、
手の指で、テーブルをカタカタ鳴らし始めた為、
近くに座っていた人と、大声で言い争いになった。

この施設は比較的新しく、職員数が少ない為、イベントの付き添いが不在だ。
僕が廊下に向かって「職員さ〜ん!」と叫んでも、反応がない。
事務所前の電話で内線を繋ぐと「今、排泄介助をしているので、終わったら行きます。」
とのこと。両者をなだめつつ、職員さんが来てくださるまでの時間が長かった。
初めての経験でした。ビビったよ。

一方「佐々木…」は、もうこれも最高。とても良く演じられた。自己評価ね…。
何度も人前で演じている噺なので、とても上手だったと思う。

聴きに来られた入居者の中に「私は浅草と上野の寄席には何度も行ったよ。」
と言っていた方がいらした。落語を始める前に言われたのだが、
終わってからも、同じ事を言って下さった。

皆さんが居室に戻る時に、会場の食堂出入り口でのお見送り中。
その時にも「私は浅草と上野の…」とまるっきり同じ事を言って下さった。
おまけに立っている僕に、コーヒーを入れてくださった。

コーヒーはともかく、何度も同じ事を言うのは、やはり認知症なのだろう。
短期記憶は失っても、長期記憶(つまりずっと前の事)は覚えているという。
この人は、若いころは間違いなく寄席で落語を楽しんだのだろう。

僕の落語で、はたして嬉しかったかなぁ。
嬉しかったと信じましょう。

林檎




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