11月1日
今日は、愛知県美術館へ行って、「長沢芦雪展」を観た。
南紀寺院所蔵の作品が何点も観れて、現地に行かなくても こんなに充実した芦雪の作品がまとめて観れてとても良かった。
特に、無量寺の襖絵の「虎図襖」と「龍図襖」が部屋のしつらえで展示されていたのには、驚き、感動した!
愛知県美術館では、何年か前に 「円山応挙展」もやっていたが、長沢芦雪は 応挙の弟子であるが、独自の描き方をしているのを 今回の展覧会で 分かったことである。
応挙の絵は いかにも丹念に描いていて素晴らしいのであるが、芦雪は もっと大胆な筆を振るっているなあ。と、思った。
丹念に描いた絵もあるが、虎と龍の絵は 自由闊達に描いたという感じがした。
関羽を描いた絵が何枚かあったが、応挙に弟子入りする前と弟子入りした後の絵では明らかに描き方が違うことに気が付いた。
弟子入りしてからの絵は、明らかに伸びやかな線になっていた。
こんなに違うものなんだなあ。と、思った。
また、同じ題名で 円山応挙と長沢芦雪の絵が見比べられるものもあり、長沢芦雪は 単に応挙の模倣をしているのではなく、独自の絵を描いているなあ。と、思った。
「楚蓮香図」は、応挙は 美しい清らかな女性の感じだったが、芦雪は 艶っぽい感じの女性になっていた。
芦雪の女性を描いた絵は、何だか 色っぽい感じで、「大原女」を描いたものは、私には とてもグッときた。
犬を描いた絵が 何枚かあり、どれも可愛らしかった。
また、今日観に行ってラッキーだと思ったのは、「唐子睡眠図」(宮内庁三の丸尚蔵館)が観れたことで、11月5日までしか見られないものだった。
こんなに子供が愛おしいと思えるように描かれていて、犬の絵も そうだが、芦雪は 愛情深い人だったのかと思えた。
また、展覧会の最後の部屋には、たった3センチ四方の絵に 五百羅漢が描かれていたことには驚かされた。
どうやってこんな小さなスペースに五百羅漢が描けたのかな?
どうしてこんな絵を描こうと思ったのかな?
なかなか見応えのある展覧会だった。
長沢芦雪の展覧会が こんなに人を集めているとは思いも寄らず、水曜日ならば 人が少なくて じっくり観れるだろうと思っていたのに、意外にも 多くの人が 観ていた。
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