57577 天網
紆余曲折 風雪凍河 熱気団 激流の中 漕ぎ行く小舟
馬耳東風 傍目八目 超自然 会者必離の 深謀遠慮
隔靴掻痒 地団駄踏んで 倒れ込み 氷菓腹痛 激辛の夏
嘲笑い 含み笑い 泣き笑い 失笑爆笑 苦笑哄笑
ぐずぐずと 崩れる鉄の 錆深く 眩暈の渦 幻想の海
一瞬の 一瞬前から 一瞬後 消えて現れ 現れては消ゆ
高速の 移動体とは 知らずして 地面に立つは 人間の子ら
人はみな 風林火山 影よりも 疾く現れて 消え去りてゆく
見る限り 触れる限りの 網目より こぼれ落ちざる しずく玉なす
思わざる けがに動転 血を止めて バンドエイドを 無造作に貼る
よりにより こんな祝いの 直前に 指を傷めて 顔曇らせて
なにごとが あろうと自若 なにくわぬ 顔してにっこり あいさつをする
雨風に 翻弄される 日常は 水遁の術 異界に齟齬す
張りぼての 虎より怖い 顔をして 祭の太鼓 叩きつつ吠ゆ
ログインしてコメントを確認・投稿する