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2017年07月22日09:37

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3. 誠実性に欠けるトランプ大統領のツイッター

 トランプ大統領はIT時代の最初の大統領かもしれない。『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューに答えて、トランプ大統領は「ツイッターがなければ自分は大統領にはなれなかっただろう」と語っている。トランプ大統領はメディアを通さず、ツイッターによって国民に直接情報を提供する手法を取っている。こうしたメディアの情報に対するスクリーニングを回避して、直接国民に訴える手法は、独裁的な指導者が使う常套手段である。

 さらにトランプ大統領のツイッター戦略は特異である。大統領は国民に訴えるのではなく、自分の支持層、すなわち保守的な支持層向けに、支持者が喜ぶような発言を行っていることだ。ABCとワシントン・ポストの先の世論調査のツイッターに関する問に、回答者の67%が支持していない。支持するという回答は24%に過ぎない。だが、共和党支持者を対象とすると、支持すると答えたのが45%で、支持しないと答えたのが44%で、支持の方が多い。民主党支持層、無党派を含めた国民全体の受け止め方と、共和党支持者の受け止め方は大きく違っている。

 同様にウエブ調査会社Survey Monkeyの世論調査では、共和党支持者の90%がトランプ大統領はツイッターによる発信を続けるべきだと答えている。その理由として、まず「信頼がおける」を挙げているが、次に「面白い」を理由として挙げている。多くのトランプ大統領の支持層は、トランプ大統領がリベラル派の人々やメディアをやり込めるのを見て、喝采している姿が思い浮かぶ。

 トランプ大統領のツイッターのもうひとつの特徴は、常に強弁さや傲慢さが付きまとっていることだ。また、偽の情報や誤った情報を平気で発信し、敵を攻撃し、気に入らない相手に誹謗中傷を加えるのも、トランプ大統領のツイッターの特徴である。誤りを指摘され、どんなに批判されても、トランプ大統領は決して反省の色を見せない。なぜなら、トランプ大統領は、自分の支持層向けに、支持者が喜ぶような情報を発信しているからである。

 ジャーナリストのスーザン・チラは『ニューヨーク・タイムズ』(6月29日)の記事「誰がトランプのツイッターを好み、その理由は何か」と題する記事を寄稿している。そこで「トランプ大統領を支持する頑固な保守主義者たちは、(トランプ大統領がツイッターで)社会的、政治的規範を破ることで社会にショックを与えるのを楽しんでいる。彼らは人々を侮辱することで大喜びしている。トランプ大統領はこうした支持層にアピールしているのである。そうした大統領の行動は。意図的であれ、衝動的であれ、自分の支持層を対象としたもので、それ以上でない」と書いている。

 トランプ大統領が、リベラル派のメディアを“フェイク(偽)・メディア”とか“ガーベージ(ゴミ)・メディア”と呼んで、執拗に攻撃を加え、意図的に政治対立を煽っているのも、こうした背景があるからだ。もともとアメリカ社会にはリベラル派と保守派の間に越えがたい断層があったが、トランプ大統領は、それを埋めるのではなく、逆にそれを利用し、分断を拡大させているのである。

 また、トランプ大統領の発言は倫理的な誠実性に欠け、アメリカ社会に道徳的な荒廃をもたらしている。現在、問題となっているロシア政府の大統領選挙介入に関してトランプ大統領は繰り返し否定しているが、世論調査では60%の人がロシア政府は介入を試みたと見ており、44%の人がトランプ大統領はその恩恵を得たと考えている。それにもかかわらず、大統領選挙中に息子がロシア政府の関係者と接触したという報道が出ると、トランプ大統領はメディア報道に対して「魔女狩り」だと感情を露わに反発している。コミーFBI長官の解任に関しても、トランプ大統領はロシア問題でフリン元補佐官の捜査を中止するように求めたが、長官が拒否したのが解任の理由であるにもかかわらず、「彼は無能な人物でFBIの組織にダメージを与えた」と人格攻撃を行い、解任を正当化しようとした。誤った情報を一方的に発信し、誤りを指摘されても公然と無視するトランプ大統領の対応は、誠実性に欠け、国民のトランプ不信の原因となっている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーーー
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakaokanozomu/20170720-00073510/
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