5月28日
この日は、まず新宿の酸素カプセルに行って、体力回復。
その後、損保ジャパン日本興亜美術館に行って「ランス美術館展」を観た。
【6月25日まで|新宿】『ランス美術館展』で、レオナール・フジタの晩年と近代フランス絵画史をたどる。
http://www.pen-online.jp/news/art/remis-sompojapan/
まず、マールデン・ブーレマ・デ・ストンメ 「レモンのある静物」にグッときた。
ワイン・ナイフ・クルミがあり、レモンが 少しナイフで皮が剝いてある状態。この静物画は レベルが高いな。と、思った。
テオドール・ロンブー(と思われる)とかヤーコブ・ヨルダーンス(と思われる)という絵も なかなか良くて、ルーベンスの影響を受けた絵とか カラヴァっジオの影響を受けた絵とかあった。
ランス美術館といえば、名古屋市美術館に ランス美術館の館長が来て、講演会に行ったことがある。
その時はレオナール フジタの絵の話だった。
この展覧会は 地味かもしれないが なかなか素敵な絵が観れた。
ジャック・ルイ・ダヴィッド(および工房)の「マラーの死」は、神々しく描いてあり、英雄の死を美しく描いていた。ダヴィッドといえばナポレオンの絵を描いた人であるが、あの絵も ナポレオンをものすごく美しくて英雄らしく描いていた。
まるで殉教者のような感じで描いていたのが印象に残った。
ウジェーヌ・ドラクロワ 「ポロニウスの亡骸を前にするハムレット」の隣に テオドール・シャセリオー「パンクォーの亡霊」が展示されていて、この展示の仕方は ナイス!と、思った。
「バンクォーの亡霊」は マクベスだけが亡霊を視るという場面で、おぞましい殺人の後にマクベスが 多くの人と会食している。他の人には 亡霊は見えない。
こういう絵を シャセリオーが描いていたのか。と、思った。
その隣に シャセリオー「とらわれの女」が展示されていた。
小さなサイズの絵であるが、女の苦しみや美しさが溢れている。この絵も 印象に残った。
肖像画で印象に残った絵は、シャルル・ランデル「タンジールのユダヤ人の女」。
オリエンタルでエキゾチックな感じがして、異国の女に対する憧れが 感じられる。
画家は きっと彼女の虜になったのだと思った。
カミーユ・コロー「川辺の木陰で読む女」は、いかにもコローらしい木々。曇り空。女は小さく描かれて、風景の一部分になっていた。
ギュスターヴ・クールベ「彫刻家マルチェロ」・・・クールベが描いた肖像画は あまり目にすることが無いような気がした。その当時は彫刻家は女であることを隠していたという。
アンリ・ファンタン・ラトゥー「まどろむニンフ」・・・幻想的な絵だった。
ポール・ゴーギャン「バラと彫像」.・・・バラの絵はいろんな画家が描いているが、独特な感じだった。
それからフジタの絵。
レオナール・フジタの宗教画
「授乳の聖母」・・・キツツキの巣を手に持っている。両胸が出ている。カンガルー、おおかみ、ライオン、コアラなどの動物の家族も一緒に描いていて、何だかごちゃごちゃしていた。
もっとシンプルに 聖母子を描いた方が良いと思った。
「奇跡の聖母」・・・聖母が目の不自由な人を治したり、杖をつく男 貧乏な母子がいる。
「マドンナ」・・・黒い肌をした聖母 まわりの天使たちの顔も黒い。親しみやすい顔をした聖母だった。
「平和の聖母礼拝堂」のための素描
いつかこの礼拝堂に行くことがあるだろうか。
行ってみたい。
収蔵品コーナー
ゴッホの「ひまわり」を何年か振りに観た。
セザンヌ「りんごとナプキン」
ポール・ゴーギャン「アリスカンの並木路、アルル」と3点が別にガラスケースに展示されていた。
以前は、もっと違う作品が展示されていたと思うのだが・・・・
また、驚いたことに、この建物の近くにコクーンとかいうビルがいつの間にか建っていた。
変わった形のビルであった。
前に行った時には無かった建物だ。
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