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2017年03月15日08:37

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福島の魚はいま

 イチエフの事故で明らかになった日本人の民族性の1つは、差別や偏見に対
する認識があまりにも鈍いということだ。NHKの番組に出演した女性芸能人
が「福島の米は買わない。周りも買っていないから」と発言してちょっとした
騒ぎになったが、福島の米が全袋検査をしていることなどさんざん全国ニュー
スになったこと。野菜や山菜なら検査から漏れることも理論上はあるかもしれ
ないが、米の安全性が日本一高いことは確か。しかし、芸能人でも母親になれ
ば何を発言してもかまわないと勘違いしているのか、こういう日本人が多いこ
とに唖然とする。
 全袋検査の米ですらこの有り様だから、福島の魚は食べられないと勘違いし
ている人も少なくないだろう。もちろん、福島県沖でとれた海産物はモニタリ
ング検査を続けており、国の基準値である1kgあたり100ベクレルを上回
る検体は2016年以降出ていない。試験操業を開始した2012年6月に販
売できるのはたったの3種類だったが、今では97にも拡大している。県漁連
は万が一がないように、国より厳しい50ベクレルという基準値を自ら設定。
安全性が確認されていないのはスズキなど12種類を残すのみとなった。
 暖流と寒流がぶつかるいわき市沖のヒラメなどは「常磐もの」と呼ばれ、震
災前は市場で高い評価を受けていた。しかし、スーパーや土産物屋でも福島県
産の海産物が並ぶ光景はあまり目にしない。残念ながら他県産ばかりだ。安全
性を訴える努力はしているが、それはまだ消費者に届いていないのが実情なの
だろう。やはり出荷制限がなくなり、全面操業開始になるのがいちばん効果が
ある。操業禁止エリアも10km圏にまで狭まり、その道筋は徐々に見えてき
た。「常磐もの」復活まで、もうちょっとの我慢だ。
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