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2017年03月14日19:30

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VTZ

 思えば20数年前。まだ小生が生まれる前に欲しかった単車の一つにVTZがあった。解体屋にあるにはあったがバイク便等で使い込まれどうにもならない車輛ばかりで手を出すのが憚られる様な車体ばかりだったので諦めていた。そんな夢のままで終わる筈だったある日、VTZの出物情報が入る。いやまて。VT系はVTの全てに精通し、世界中のVT乗りから崇め奉られているガゼール兄貴さんの元に行く事が決まっている筈。情報源にそこの所問い合わせると、庶民にもその良さを普及せん為に、今回は特別放出して良いとの勅命が下ったとの事。この機会を逃したら恐らく一生乗る事はないので受領を決意する。丁度、マイミクみわさんからMTXをお譲り頂く話も来たので同時収容を行う。VTZを受け取り、みわさんにはわざわざ回収しやすい所まで来て頂きアクティ号に搭載する。このあたりの件は後日記すとして、無事車両を積載する。フォト機長席と電信員席は当然外してあるが、それにしても素晴らしい積載性である。扉も楽に閉まる。フォトさて、神経切れそうになりながら高速を走り帰宅。早速降ろす。MTXは走っていた車輌なので発動機を掛けて畑に回送する。その内部品交換しよう。そしてVTZを降ろす。フォトフォトうわ、走行少な!フォト前オーナーがレストア断念した車両との事だったが…果たして、何故か抉られてシリンダーが破壊されているフューエルキャップ、何故か溶かされて半田で修正を試みて放棄されたフューエルコック。気化器も外されているけど、どうなんだ?これ。安易にコックとキーセットを募集した所、マイミクRED-WINGSさんから思いがけず当時物新品バッテリーを頂戴する事となる。フォト本当にありがとうございます。さて、今迄扱って来た単車に比べて数十倍生産された車輛である。困った時の某Yオークション。早速見てみる。…海軍ナメてんのかッ!?高い、高過ぎる!500Γより高いフューエルコック!アクティ号より高いキーセット!話にならない。何とかするしかないのか。溶解したフューエルコックを見てみる。あれ?見た事ある形だな。作業台の下の『こんな事もあろうかと箱』からNS400のフューエルコックを出してみる。フォト付けてみなければ判らないが似ている。負圧チューブの取出し口が90度違ったので外して向きを変える。VTZの方が程度の良い部品が付いていたので序に付け替える。ストレーナーとストレーナカップも交換する。フォト後は予備燃料用の真鍮管の高さを合わせれば完璧である。残念ながら手元のVTZ用は破壊されていて長さが判らないので今後の課題となる。しかし、VTZ用はフューエルコックが分解式となっている。気が付かなかったなぁ、こりゃNS乗り垂涎のパーツになるんじゃなかろうか?取り敢えず完成したので後日付けてみる事にする。人の分解した車両はどうもやり難いが、外されていた気化器のオーバーホールを始める。フォトジェット類やスクリューを外し、各穴にキャブクリーナを吹き込む。外した部品は漬け込んで放置する。この間にタンクキャップに取り掛かる。抉りに抉ってキーシリンダーを穿り出してしまっている。どうするんだよこれ。ん?この形何処かで…あ、CBR250RRのキャップに似ている!確かタンク買った時に付いて来た不用品があった筈…絶版車乗りは先ず捨てない。必ず何処かにある。発見したので比べてみる。フォトフォト同じじゃん。鍵溝の向きは…おおっ!同じだ。早速分解を始める。げっ、アルミダイキャストを加締めてるのか…何でこんな嫌な作りにするかな。ドライバーとハンマーで地道に広げて行く。矢張り力加減によっては簡単に割れてしまう。この感覚を本番で生かそう。構造を見ながら分解しキーシリンダーを引っこ抜く。シリンダー体の高さは同じらしい。VTZの鍵に合わせて閂を組み替えて行く。これでよし。いよいよ本番である。これ壊したら後が無い。慎重に加締めを緩めて行く。何とか分解に成功する。キャップ上面のキーシリンダー留めまで破壊されているのでキーシリンダーが抜けて来ない様に加工しなければならない。何か無いかな。ワッシャーでもあれば良いのだが…丁度良いのが無いのでナンバープレートガード切って加工しようかとも思ったが、まてよ、この径は…以前他の物に加工して切ったMVXのバッテリーケースの上面部分の肉抜き穴が丁度良い。『こんな事もあろうかと箱』から出して来てスポット溶接部分を剥がし成型する。フォトなるべく薄くして完成。MVXは捨てる所が無い。フォト折角分解したのでCBRとVTZの良い部品を寄せ集める。パッキンや金具も混成となる。加締めて終了。フォト記録撮影して気付く。あれ?何か形違う様な気がする。気のせいかな、タンクに付けてみる。あ゙っ!CBRのキャップはタンク固定式なのでVTZの様にキャップの回り止めが付いていないのである!やっちまった。もう加締めはもたないだろう。しかし、直すなら今しかない。さらに細心の注意をしながら再び分解する。どうせ分解したんだ、キーシリンダー脇の半分折れた構造体も撤去すればパッキンに掛る座金分の負担が軽くなるだろうから削るか。…結果、これが大失敗。加締め寸前まで組み立てて鍵を回してみr…あれ?動かない。ネジを緩めながら試す。回る。何か当たってる?分解してみる。キーシリンダー上部のストッパー部分が座金1枚分上にある為に締め込むと回らなくなる事が判明。さっき撤去した部分が丁度良い下駄になっていたらしい。どうするんだ、これ。悩んだ末、キーシリンダーのストッパー部分を削り込んで位置を下げる。フォトよっしゃ、完成。二度とやらないぞ。仮組して鍵が動く事を確認して加締める。フォトで、出来た。今度はきちんとタンクに留まる。さてと、気化器は…フロートバルブの頭が入り込んで出て来ない。これ…部品探さにゃ駄目か?本日の作業は此処までと諦める。しかし、買わずに何とかなるもんだなぁと、安易に某Yオークションに手を出さなくて本当に良かったと胸を撫で下ろしたのであった…


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