米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイが沖縄県名護市沖に不時着したことを受け、日本政府は14日、事故原因の究明と再発防止を米側に求めた。安倍晋三首相は同日午前、「重大な事故を起こしたことは大変遺憾だ。原因の徹底的な究明を強く要請している。飛行の安全確保が大前提だ」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
事故には沖縄県が強く抗議しており、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設のスケジュールに影響を及ぼす可能性もある。また、政府は自衛隊へのオスプレイ導入を計画しているため、安全性の確認を徹底する考えだ。
岸田文雄外相は同日、ケネディ駐日米大使に電話で原因究明と再発防止、日本への情報提供を要請。大使はオスプレイ飛行を一時停止する方針を伝えた上で、「再開に当たっては日本側と緊密に調整を行う」との考えを示した。
菅義偉官房長官は記者会見で、事故について「パイロットの意思で着水したと米側から報告を受けた」と説明。オスプレイを運用する米軍北部訓練場(沖縄県東村など)の部分返還が22日に予定されていることに関しては、「今回の事故が影響するとは考えていない」と述べた。
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