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2016年12月29日21:03

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ジャンボ鶴田怪物伝説(295)

77年に入ってからの高千穂は泣かず飛ばずで、アジア・タッグ王座からは転落、11月25日、前橋市群馬県スポーツセンターから開幕した国際プロレスとの全軍対抗戦ではサムソン・クツワダとのタッグで国際のマイティ井上、アニマル浜口組に奪われた(11月6日、国際の後楽園ホールでグレート小鹿、大熊元司組を破って王座奪取)、

アジア・タッグ王座を奪回すべく11月30日、静岡駿府会館で挑戦しましたが2-1で敗れ去りました。

12月2日、後楽園ホールで開幕した世界オープン・タッグ選手権に高千穂はM井上と越境タッグを組んで参加していますが天龍、ロッキー羽田組と時間切れ引き分けの1点のみにとどまりました。

馬場夫妻の反対を押しきって78年1月の新春ジャイアント・シリーズには出ずにアメリカへ遠征。

この年の6月に華々しく凱旋帰国した天龍も徐々に尻窄みとなり同じく翌78年1月に2度目のアメリカ修行に出ました。

高千穂のパートナーを務めていたクツワダは鶴田を誘って新団体結成に動いていたことが発覚し77年12月15日、蔵前国技館でのホースト・ホフマンとの試合を最後に全日本を解雇されました。

当時その事実は伏せられ、後に平成になってから高千穂(カブキ)の口から語られています。

待望のアメリカ遠征に出発した高千穂はミスター・サト、タカチホのリングネームでフロリダで活躍。

在米フリーのマサ齋藤(ミスター・サイトー)と組んでフロリダで活躍。この時にマネージャーをしていたのが齋藤の明治大学レスリング部の後輩だった服部正男(タイガー服部)でした。

サイトー、サト組の扱いはヒールのトップであり、3月14日、フロリダ州タンパ・フォートフォーマー・ヘスタリー・アーモリーでジャックとジェリーのブリスコ兄弟を破ってフロリダ・タッグ王座を獲得。

4月には天龍が高千穂に呼ばれてフロリダ入り、スポットではありましたがマスクマンのザ・ライジング・サンとしてトリオを組むこともありました。

フロリダではブリスコ兄弟を初め、ペドロ・モラレス、タイガー・コンウェイ・ジュニア、ロッキー・ジョンソン(ザ・ロックことドゥエイン・ジョンソンの父親)、マイク・グラハム、イワン・コロフらトップどころと対戦。

5月22日にはニューヨーク・MSGに出場、ドン・デヌーチ、ディノ・ブラボー組の保持していたWWWFタッグ王座に挑戦して反則負け。

日本でのしがらみから解放されたかのように暴れまくりました。

78年は1月23日にMSGで新日本プロレスの藤波辰巳がカルロス・ホセ・エストラーダを飛龍原爆固めで破りWWWFジュニア・ヘビー級王座を奪取。3月に凱旋帰国してドラゴン・ブームを巻き起こしていましたが、

高千穂が働いていたフロリダのCWF(チャンピオンシップ・レスリング・フロリダ、エディ・グラハム代表)の共同オーナーであったヒロ・マツダが齋藤との関係もあってか、新日本と仕事をするようになって来ました。

マツダはこれまで73年の第1回チャンピオン・カーニバルに日本側から出場したのが最初で、74年2月のエキサイト・シリーズ、75年12月のオープン選手権、76年7月のサマー・アクション・シリーズと全日本オンリーで助っ人参戦。

76年8月、ネバダ州レークタホーで行われたNWA総会では馬場の側に立ち、NWAに加盟して1年経ってもNWF王座から「世界」の2字を外さない猪木をルール違反だと糾弾。

新日本の興行用ポスターを証拠品として突き付けてWWWF、PWF同様に世界の文字を外すようにアピール。出席していた坂口、新間に対し痛烈な攻撃。

猪木はブラジル遠征で総会で出席していませんでしたがモハメド・アリ戦の直後だっただけに馬場派プロモーター達の風当たりは強く、

馬場派ではありませんでしたがオレゴン州ポートランドのプロモーターであるドン・オーエンが、「猪木に黄金のナイフを贈ろう」(これで切腹しろ)というブラックジョークを言ったのは有名です。

馬場もフロリダ・ルートをあまり使わなくなっていたこともあり疎遠になっていました。

国際プロレスを4月に退団しフリー宣言した剛竜馬が打倒・藤波を目指してマツダを頼ってフロリダにやって来ました。

マツダと剛は6月9日、ロサンゼルス・オリンピック・オーデトリアムに現れ、カルロス・マタに反則勝ちでWWWFジュニア王座を防衛した藤波に挑戦を表明。この模様はテレビ朝日にて放送されました。

マツダは剛のセコンドとして7月27日、日本武道館のリングに登場、試合は藤波がジャーマンで剛を破っていますが、これでマツダは完全に全日本とは切れました。

この年の11月に新日本で開催されたプレ日本選手権にマツダは狼軍団の首領として試合に出場しますが、開幕戦を1週間前に控えた11月10日放送のワールドプロレスリング(10月30日、岡山武道館から坂口、ストロング小林組vs キラー・カール・クラップ、ブルート・バーナード組の北米タッグ選手権、猪木vs ジ・エクスキューショナーを放送)の次期シリーズ予告VTRにフロリダからの映像が流され、マツダ、齋藤、剛らと並んで高千穂の姿が。

日本プロレスの末期以来5年半ぶりにテレビ朝日の画面に姿を現しました。もちろん、全日本に在籍していた高千穂が狼軍団として新日本に殴り込んで来る訳もありませんでしたが、そうとられても仕方ない映像でした。

「心は全日本プロレスにあらず」だったのでしょう。

これを聞かされた馬場は新間の仕組んだやらせと思い激怒、新日本とテレビ朝日に猛烈に抗議しています。
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