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2016年10月30日08:09

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Technics Victor Nakamichiの栄枯盛衰

リクエストにお応えして引き続き日本のオーディオブランドの栄枯盛衰です。

時間が開きましたが、前回のSONYらはこちらです。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1956435967&owner_id=8290003

テクニクスと日本ビクター
現在復活して頑張っておられるので、かつての隆盛時代について。

松下幸之助さんは自分のアンプはテクニクスではなくて、ウェスタン・エレクトリックテクニカルサービス出の伊藤喜多男さんに特注した真空管アンプを使っていたそうです。

Western Electric直系の伊藤アンプの音質をよく研究すればよかったのが、まるで違う薄い ハレーションの飛んだようなテクニクスの音質に気に入った機器は個人的にはない(今のテクニクスの音質の方がいいように聞こえます)。

この点で筆頭株主が松下電器でありながら音響設計の方向性がまるで異なった日本ビクターとの違いが興味深い。

Victorはウエスタンの15Aホーン、クラングフィルムのオイロッパ等の巨大システムを擁したスタジオを建設され日本のオーディオ評論家の草分けの一人として、古くから活躍されていた池田圭さんを音響顧問として招かれてSXシリーズを開発したのと対照的。

こちらの製品は派手ではないが、堅実といった感がある。

テクニクスもSONY音響同様 一つのことが長続きせず、技術志向が強いあまりリニアフェイズ 真空管OTL トランジスター回路ら次々珍しいものを市販したものの、熟成させるのを怠った。

想像ですが、同社のオーディオ事業部で稟議を通させて、売り上げ上げて成績アップのために技術者は毎度新機軸 新素材 アイキャッチ重視でそうせざるをえなかったのではと。

傘下に松下電子部品を抱えていたため、他メーカーを使えず、部品調達の自由度も狭かったのも今となれば、あのハレーションの飛んだような独特の音質に影響していたのかもしれない。

写真は池田先生のそのスタジオです。

NAKAMICHI ナカミチ
かつての「中道研究所」の製品は、オーディオファンの憧れでした。
1970年頃に発表された「Nakamichi 1000」やその後の製品群は、音質的にも技術的にもすばらしいものを持っていました。

その後のバブル崩壊と、製品の主力をカーオーディオに移した事が裏目に出ました。
末期にはオートバックス専売の安物オーディオになっていました。

CDショップでの試聴用プレーヤーも一時期席巻しました。

企業の舵取りの難しさが垣間見えます。

「Nakamichi」ブランドの継承会社。
http://www.nakamichi.com/home.html

OTTO Aurex オプトニカら日本家電メーカーのオーディオブランドの消滅理由はほとんど同じと思いますので割愛します。
むしろ当時の内部事情をご存知の方の弁をお聞きしたいほどです。
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