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2016年10月12日20:20

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時計技師のみが味わえる機械式時計の魅力!

■ 時計技師のみが味わえる機械式時計の魅力!

2016年に黒姫高原るんるん合宿で出会った人の中で印象的だったのが、時計技師のTさんでした。参加募集のアンケートのプロフィールは自転車歴だけなので、その人の日常のライドの距離とかは分かりますが、職業は分からないまま対応しています。

まあ職業はここに来てしまえば関係ないからね。自転車生活を楽しみたいということで集ってくる仲間だから、バイクへの思い入れも色々だし、バイクの価格だって15万円から120万円くらいとばらばら。

ライダーの体格や筋力や柔軟性や心肺機能、耐乳酸性、そして走る距離などに合わせて、クリート、サドル、ハンドルとブラケットなどのポジションが煮詰められて、mm単位で最適化されていなければ、ブランドや価格がどうであろうと、ライダーとバイクとの一体感は生まれません。

Tさんのロードバイクは、まさに素材のままの状態で、黒姫高原るんるん合宿にやってきました。クリート位置の調整、サドルの前後位置や取り付け角度や高さを調整、そしてハンドルの取り付け角度やブラケットの位置を調整して、斑尾高原のフィールドを実際に走ってみて、ポジションの大切さを実感したみたいです。

1回目の黒姫合宿参加の後はつくばにも走りに来てくれて、さらに走りを見ることでポジションを微調整しました。そんな中でタイムのフレームで新車を組むことになりました。まだ届いていないのですが、ワクワクしているでしょうね。

何度も黒姫合宿に電車で参加してくれるようになって、バイクが箱に入ってセラヴィへ届いているのを組み立てる時に見たのですが、箱の中に整然と収納されているのです。ライドを終わって箱への収納もぴしっとしていて、これは只者ではないと思っていました。丁寧さがまるで違います。

ミクシィ上のやり取りで、スイス製のナイフの話し、機械式の時計の話をすると、超くわしいのです。オリンピック合宿でトレーニング中にオメガのスピードマスターが腕から飛んで壊れてしまい、スオッチジャパンに修理を依頼しようと思い、問い合わせると10万円以上かかることが分かり、修理をあきらめたことを話しました。

すると、ボクは機械式時計の修理をやっているので、今度見せてほしいというのです。電池切れで止まっている時計数個、壊れている自動巻のスピードマスターもジップロックへ詰めて、図々しいですけど黒姫合宿に持って行きました。

スピードマスターを見て、年代や型式も言い当てて、硝子はあるし、パーツの供給もあるから、時間はかかるけど修理できるそうです。その他の電池時計も動くようにしてくれるそうです。何だかワクワクです。

今月の最終合宿にもTさんが参加しました。スピードマスターは分解されて、いくつかのパーツが消耗していたり、針やシャフトが壊れていて交換だそうです。外周のリングが大きくへこんでいたそうです。しかも、手持ちのコレクションの中にバンドがあり、それも取り付けてくれるそうです。

ドクターKのIWCやI奥様のロレックスを見せてもらっていると、2つの時計の年代や時計技師ならではの時計の評価や素性を教えてくれました。そして、「時計の外観はオーナーの楽しみだと思いますが、機械式時計のフタを開けて見ることはないでしょう」。

時計技師は機械式時計のフタを開けて修理したり、オーバーホールします。「持ち主が見ることもないのに、なんでここまで仕上げるのという、メーカーが意地でやっているとしか思えない、機械式時計の本体のぴかぴかの状態を見れるんです」。なるほど、この仕事にはそういう特権があるんだね。

フィッティングは経験値って重要なんでしょ。「そう、延べで4000人くらい見ているかな」。色々な症状に対応した経験があるから、その時のノウハウで引き出しが一杯できて、何があっても応用問題として対処できるようになるんですね。時計技師も同じですよ。高い時計をいじる時はビビりますけどね。


「機械式の時計技師として腕を磨くためには、いくつもの時計を壊してしまった経験があります。そうして、分解や組み立ての技術を身に付けたり、腕を磨いているんです」。地道な経験の積み重ねがあって、時計と会話できるようになるんだそうです。良い話だな〜。

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