mixiユーザー(id:3894679)

2016年09月23日10:57

1246 view

安倍首相のキューバ訪問は、日本・キューバの諸関係、諸分野、国際関係に新しい礎石を作り出すこととなろう。     塩見孝也

 本日・9月23日未明、国連総会の後、安倍晋三日本国首相は、夫人とともに、キューバを訪問した。
 そこで、1959年のキューバ革命創出の第一人者、フィデル・カストロ元国家評議会議長と懇談した。その後、チェ・ゲバラのモニュメントがある≪革命広場≫を訪れ、献花した。首相は、その後、キュ- バ現国家元首にして首相、ラウール・カストロ氏等と会談する。これを経て、キューバ側主催の晩餐会に出席する。
 安倍氏が、日本国首相として、はじめてキューバを訪問したことは、日本―キューバ関係において歴史的意義を持つと思う。
 1972年、田中角栄首相は、大平外相と組み、訪中し、日中国交回復をやり遂げた。このことに関してだけなら、田中・大平両氏たちの行動は、歴史的意義を持った、と言える。日本国民、民衆の大半は、これを支持した。
 たとえ、このことを除いた、田中氏たちの政治は、全体的に見てロッキード疑獄を含んだ金権腐敗政治であり、決して支持することは出来ない政治であったが。
 今回の、安倍訪キューバは、やや小型で、小規模といえるが、田中氏たちの行動に似た、良き政治と言える。
 日本は、いわゆる「西側」諸国において、第一等の貿易関係を持っていた。それが、キューバ・米関係の国交断絶で激減したわけだが(日本、キューバの国交関係は、それでも維持されてきていた)、昨年の米・キューバの国交回復で、復活してゆくことは確実であろう。
 同時に僕は、安倍晋三個人にとっても、フィデル・カストロ氏と懇談したりして、キューバとキューバ革命について、見聞を豊かにしたりしたことは安倍氏の人生観の確実な肥やしとなる、極めて重要な事件では、なかったかと推察する。
 
 フィデルとの会談で、首相は、彼が1995年と2003年、二度、日本を訪れ、2003年には、広島を訪れ、原爆の実相に触れ、「このような経験を人類は、二度と繰り返してはならない」と記帳したことは、「日本国民に深い感銘を与え、国際社会に強いメッセージとなった」と挨拶した。
又、朝鮮国が、レベル・質の違う核武装をしつつある現状に対して、「従来とは違う重大な脅威となっている」と述べ、冷戦時代、キューバと親交の深かった朝鮮国に対して、キューバ国の理解と協力を求めた。又拉致問題についても、触れることも忘れなかった。
 これに対して、フィデルは「日本は様々な分野で努力を重ね、世界に貢献していることに感銘している」、「キューバと日本は、<核のない世界>をつくり出してゆく点で一致している」と応えた。
 両者の応答は、至極もっとっもで、素晴らしいものであった、と考える。これでもって、日本・キューバの経済・政治、外交等ら諸関係・諸分野、或は、日本―キューバ関係をめぐる国際情勢の諸関係において新しい礎石が据えられたと僕は考える。
 このカストロ―安倍の会談(懇談)は、「ゲバラvsカストロ」(10・21、BS世界のドキュメンタリ―選)や数ヶ月前のキューバ共産党と朝鮮労働党の代表団会議、その他、多々ある事象について、カストロ・ゲバラ・ラウールらの三者の関係をめぐる邪(よこしま)な揣摩憶測など吹き飛ばしてしまうであろう。
 僕は、ラウール氏らとの会談やコミュニケに注目し、引き続き、論評して行くこととします。
10 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する