mixiユーザー(id:11709294)

2016年07月29日21:23

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娯楽文化のスピード

最近、YモバイルのCMで田中美奈子がボディコンで「ナウい〜」と叫んでいた。
もちろん「ナウい」は死語だ。しかし言葉だけでなく、概念も死んでいるのではと気付く。

バブルの頃から・・・もうちょい後くらいまでは流行に乗っているかどうか、
早いスピードに付いていけているかは子供から大人まで割と重要な価値基準だった。
これは服装も音楽も娯楽に関してはみんなそうだったんじゃないかと思う。
だから「NOW」かどうかが「良いこと」とされ、逆についていけていないと
「イケてない=早い流れについて行けてない」と「悪いこと」とされたのだ。

今の時代、早い流れに乗ることは特段、良い事とはされない。
ポケモンGOをやらなくても恥ずかしくはない。
むしろポケモンGOをやっているなんて会社では言えない。
カラオケでもみんな昔の曲ばかりを歌っている。
Mステでも20年前の歌姫である浜崎あゆみが堂々と出ている。
30年前の人気バンドのサザンだって堂々と出てくる。

ふと、考えてみる。自分が中学生だった頃。1994年当時のMステに
1974年の歌姫が主戦として登場したか。1964年のバンドがメインを張ったか。
沢田研二や小坂明子が主戦で出ることはなかったし、
初代ジャニーズが出てくることもなかった。

そもそも司会者にしても芸能人にしてもそうで、
さんまなんてもう定年(61歳)を過ぎている。
ダウンタウンにしても随分と長い。

おそらく、日本という国全体が、もしくは娯楽産業を司るスポンサー様が
不安定な新しいものを求めるあまりに「既存のブランド」を重用するからだろう。
「見栄えがして、失敗がない。それでいいじゃないか」と。
かくして若い才能はさほど重用されずメインには出てこず。

多くの人はそもそも娯楽自体に目を向けなくなったような気さえする。
同僚と飲んでいても、いわゆる娯楽の話をするのは自分のような少数派だけだ。
「休日は家で酒を飲んで、家族と適当に」こればっかりだ。

こういう時代を憂えているかというと正直、そうでもない。
時代に「追われない」というのは気が楽だ。
「やってないと恥ずかしい」というのも娯楽を楽しむ姿勢としてどうかとも思う。
周りを見て強迫観念で「みんなで一緒の動きをしなきゃ恥ずかしい」みたいな
ライブもあんま好きじゃない。みんなが好きにしたい事をやった上で「揃う」のは好き。
ここらは説明が難しいけれど。

フジロックがあって、サマソニがあって、会場で羞恥心ゼロで適当に踊れて、
ネットではフリースタイルダンジョンがやってて。ベビメタ聴いたり、METAFIVE聴いたり
それを羞恥心なんてくだらないもの抜きに楽しめてる自分は非常に贅沢だと思う。
ただ、俺みたいなのが、良いものを「贅沢に」楽しめてるってのは良い事かどうかはわからん。

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