昨日は安倍総理の記者会見を見ながら夕飯を食べていたのですが、「日本全国北から南まで４７都道府県すべての件で有効求人倍率が１を超えた。これは画期的なことだ」と力説しますが、昨日の日経新聞に「求人倍率が上がってきた理由」が書かれていて、「なるほど」と思ったものですから、「安倍総理は日経新聞をお読みにならないのかなぁ」と言ったまでですが、そこにはこのような説明が書かれていました。
�＼渋ざ箸竜畤与瑤倭闇�比２．４％増、専門技術サービス業１．０％増。これに対して教育学習支援業８．２％増、宿泊飲食サービス業８．０％増、医療福祉業６．９％増。つまり肉体労働系の仕事で求人が増えて、仕事を探す人がそちらの仕事を望まないために、ミスマッチが起きている。
��雇用が増加しているのは高齢者、女性の非正規労働者が中心で（前年比１０１万人求人が増えたけれども、内男性４６万人、女性５５万人）、実質賃金（物価変動要因を差し引いて計算した賃金）で、４月は０．４％減となっており、３年連続賃上げをしたというのは大企業の一部で、圧倒的多数の国民は中小企業で働いている。春物衣料、家具、自動車の売り上げが不振。
�Ｍ�効求人倍率＝求人数÷求職者ですが、その求職者である生産年齢人口が減っているので、自動的に求人倍率は上がる。総理の言う有効求人倍率は１．３４倍ですが、かつて同じ有効求人倍率が１．３４倍だった２４年前には生産年齢人口が８,６００万人、現在は７,６００万人。１,０００万人も減っている。
ですから、単純に「有効求人倍率」の数値だけを取り上げて、「よくなった！よくなった！アベノミクスのおかげだ！」と自画自賛するのはいかがなものか？と僕が言うのですが、家内が言うのは「民主党時代の混乱に比べたらよくなったのだから、いいじゃないか」と言うのです。
それが本当はそうじゃない。
�ー村祖其發鰐閏臈淦�権時代よりも低下しています。「円安で大企業の収益が改善した」けれども、これは「輸入物価の上昇」を招き、可処分所得を減らして、実質賃金の低下を招いたため、個人消費が下がったのです。
・民主党政権時代（２０１０年〜２０１２年）・・・ＧＤＰ成長率１．７％。実質賃金０．５％増
・安倍政権時代（２０１３年〜２０１５年）・・・・・ＧＤＰ成長率０．６％。実質賃金４．６％減
��経済格差の拡大。前述のように「円安により、大企業の増益要因になったが、中小企業には輸入資材の高騰で減益要因になった。そのために大都市では好景気になったが地方都市はさびれた。特に５人未満の小企業は調査の対象にもなって居ない。
�１澎造砲覆辰燭�輸出は増えなかった。今回も１０円を超える円高になったが、輸出企業は値上げをしていない。過去２０〜３０％円高になっても５〜１０％しか値上げをせずにシェアを護った。むしろ工場の海外移転で対応した。だから少しぐらい円安になっても、輸出は増えなかった。
��「大企業が儲かれば中小企業に波及する」と言うトリクルダウンは起きなかった。
・大企業の労働生産性１５００万円、中小企業の労働生産性５００万円。
・大企業の労働分配率５０％、・・・・・中小企業の労働生産性７０％
要は中小企業の一人当たりの稼ぎは少ないのに、稼いだ金を賃金で払う割合は中小企業の方がはるかに高く、少しぐらい大企業が下請けに対して締め付けを緩めても、中小企業が賃金を増やせる状況にない。
�な�価が上がれば景気が良くなるのではなく、景気が良くなれな物価は上がるもの。景気は需要がなければよくならない。
・実質賃金の下落幅４．６％＝輸入物価の上昇２．６％＋消費税増税２％
・アベノミクスの空振り＝世界経済の減速＋消費税の引き上げ
ギリシャの破綻に見るように、日本の国家予算も高度成長期の金満体質をそのまま引きずって、「年金や健康保険などの社会保障制度」や「介護保険の創設」「高額携帯電話代」などを減らす、『真の構造改革』をしないから、国民は消費を増やせないと僕が言うのです。
家内の言い分は、「安倍総理は嘘は言っていない。民主党政権の時よりはるかに良くなった。安倍総理は頑張っている。内政も外交も良くなっているのに、上げ足ばかり取るな！」と言うのです。当分バトルは続きそうです。
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