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2016年04月29日10:13

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「生煮え経済学」

 日銀の「経済政策決定会合」が金融緩和政策の積み増しを見送ったために、一段の円高が進み、株価が一気に下落しました。3年目に入った「黒田バズーカ」ですが、「異次元緩和をやって物価を2%上げる効果を狙う」と威勢の良いことを言いましたが、一体いつ実現するのでしょうか?できもしない空手形を振って、経済を混乱させ、国民に迷惑をかけるのもいい加減にしてもらえませんかね〜〜。こんなほら吹き男に「経済政策決定」をお任せして大丈夫か?普通の会社なら責任問題に発展します。

 もう一度はっきりさせておきますが、「景気を左右するのは日銀ではなく、政府や民間企業の経済活動です。日銀はその経済活動のルール変更で、事業を円滑に動かせるように支援する機能しかありません。したがって日銀は景気回復の主役ではなく、脇役なのに、恰も主役であるかのように、ルールの変更で景気を活性化できる」と豪語したのです。本格的な景気回復には「市中にカネをバラ撒いても、欲しいもの(需要)がなければ、利殖に回されるだけです。企業にはたっぷり内部留保があったのに、それでも「異次元金融緩和」をやった結果、そのお金は不動産や株につぎ込まれ、見せかけの「好景気」を演出しましたが、日銀の言う「物価2%アップ」は実現しませんでした。庶民は買いたいけどほしいものはない。だから「ユニクロ」から「しまむら」や「RIGHT ON」にお店を変えてみただけで、大手の流通だけが前年を上回る売り上げを達成できたのは、中国人の「爆買い」があったせいで、中小小売りは軒並み前年割れです。

 第一、今お金をもっているのは60歳を超えた老人でしょう。だから、何とか政府は「生前相続の非課税措置を増やして、子供や孫に財産の移転を促進することに躍起になって居るでしょう。だって若年労働者の所得を「非正規労働者」を増やして引き下げましたから、現役世代の購買力がガタガタになったわけですから、物を買わない年寄りの金を若年に移転させて、消費させ消費税を増やそうという姑息な考えです。だって今どきの年寄りは元気で、大阪万博のあった1970年には100歳以上の人口が310人しかなかったのが、今では61,568人、2050年には68万人と言う予測も出ているのです。お年寄りがお金を使わないのは、老後の長期化だけではありません。老人は収入がないので、手持ち資産で食いつないでいますから、「物価の上昇」は即「財産の目減り」に繋がります。この先どこまで「消費税が上がるのか?」わからない。それでバンバン物を買うバカはいません。

 物価が上がる理由は他にもあります。中国や韓国のように輸出比率がGDPの4割から5割もあれば、「円安で景気が良くなる」ことも期待できますが、現在の日本のように「GDPの10%しか輸出がない国」で「円安」はほんの一部の会社しか潤わないのに、輸入物価は上がり即国民の台所に打撃を与えます。少しぐらいガソリン代が下がっても、いろんな生活物資はじりじりと値上がりし、結局老人は財布のひもを締めるしかないのであって、マイナス金利になれば老人の財産は目減りするだけで、根本的に日銀は政府の消費税引き上げと手を組んで、国民の消費意欲をなくす政策ばかりをやっているわけです。

 どなたも学校で「経済の入り口」として、「需要>供給」であれば、景気が良くなる。生産が拡大して、物価が上がる。反対に「需要<供給」であれば、景気は悪くなる。生産を縮小して、リストラに追い込まれ、物価が下がる。それが「原則」と教わりました。それをルール変更をして、「国民総生産(GDP)」以上のお金を市場に吐き出し、より多くのお金がだぶつきますから、同じものでもより多くの額面に評価が変わることを狙って、「異次元金融緩和」をしようとしただけで、実際に「生産数量が増えたのではなく、単価の評価替えをした」ようなもので、「需要と供給の関係」から言えば、何も変わっていないという事なのです。これがアベノミクスのカラクリです。

 ですから、アメリカは「異次元金融緩和をいち早くやめて正常化するために、金利を引き上げましたが、日本はずるずると一層の緩和策期待の方にずれ込んでいこうとしていますが、これはまるで「麻薬中毒」と一緒で、マイナス金利がアブノーマルと言う感覚がなくなり、ますます「カラ手形乱発」で日本経済を弱体化させていきます。もちろんお金持ち老人も低金利時代にはますます財布を開けようとはしません。遠く明治の昔に帰って「殖産興業」「富国強兵」の王道を歩むしか、日本の繁栄はないことに、早く国民も気づくべきです。国を挙げて新しい技術開発、優れた事業の育成、それに向けた人づくり、水膨れの政府や民間の削減などに取り組んで、日本の利益を削がれないために国軍を強化し、世界を反映させる覚悟を改めてすべきで、小手先の「アベノミクス」や「黒田バズーカ」に溺れて「中毒」になるのは、取り返しのつかない泥沼にはまることになります。

 麻薬から手を引くのはいつか?今でしょう。
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