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2016年03月15日09:24

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イングマール・ベルイマン監督の「第七の封印」をみて



闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.993


時はペストが蔓延し誰もが最期の日は近いと暗い予感におびえる北欧の中世。

「そろそろお前の番だ」というてお迎えに来た悪魔を、まだ生に未練のある元十字軍兵士が、「ちょっと待ってくれ。俺はまだ此の世に未練がある。チェスで勝負をつけようじゃないか」と提案し、ゲーム好きの悪魔がそれに乗るのが愉快である。

そしてついに悪魔の魔手におちる者と、まだほんの一時は生きる喜びに浸れる者との対比が、あざやかにまなうらに刻まれて映画は終わる。

ヨハネの黙示録の当該の箇所の映画化ではないが、なんという神話的幻想的超現実的な映像が次々に繰り広げられることだろう。登場する役者のすべてが素晴らしい!

聖書を読むよりもリアルに神と悪魔の存在がかんじとれるような玄妙な実存宗教映画である。



  世間では「どうしようもない子」と言われてるその「どうしようもなさ」を抱きしめてやる 蝶人

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