先日、sorae.jp配信の記事に少し面白い記事が載っていました。
グーグルの親会社「Alphabet」がすすめる、
気球によるインターネットの提供プロジェクト「Project Loon」。
こちらのテストが年内にも開始されると報じています。
Project Loonはインターネット設備の敷設が難しい遠隔地、離島などに
インターネットを安価に届けようというプロジェクトなのだそうです。
プロジェクトリーダーは、これまで多くの気球を試したことを明かし、
気球がこれまで地球を187日かけて19周したと公開しました。
そして15Mbpsの通信速度も達成したそうです。
この通信速度は超高速インターネットとは言えませんが、日常利用には十分な速度。
今後、インドネシアとスリランカでより現実的なテストをおこなう予定です。
グーグルは「近い将来、50億人がインターネットにアクセスすることになる。
それは想像もつかないような変革をもたらすだろう」と、
インターネットサービスの成長とより広域なアクセスの必要性を説きました。
昨年10月の記事にこれに対する気になる記事がありました。
米軍の監視飛行船プロジェクトが「ゾンビ」と呼ばれる理由
大西洋側から米国に飛来する巡航ミサイルなどを早期に発見する飛行船型レーダー
「JLENS」の1機が係留箇所から外れ、2kmの長さのケーブルをひきずりながら約250km漂流。
送電線を破壊し、大規模な停電を引き起こしました。
北米航空宇宙防衛司令部が試験運用中の巨大な飛行船型レーダー
「統合対地巡航ミサイル防衛上空センサーシステム(JLENS)」2機のうち1機が、
係留ケーブルが外れたために、メリーランド州からペンシルヴェニア州へと漂流。
およそ258km離れた地点に着地しました。
F-16戦闘機2機が緊急発進して飛行船の動きを監視するなか、
垂れ下がった係留ケーブルがペンシルヴェニア州の送電線を切ったため、
州内の広い地域で停電が起きる事態となった。
2機1組で構成されるJLENSは、主に首都ワシントン一帯の防衛のため、
大西洋側から低空飛行で飛来する巡航ミサイルなどを早期に発見・監視する役目。
上空から見下ろす探索および管制レーダーの監視範囲は半径483kmに。
JLENSの飛行船は、全長が約74mで、高度3,000mの位置で作動するよう設計されています。
30日間でメンテナンスのために地上に戻します。
係留用のケーブルは液晶ポリマーのベクトラン製、太さは直径約2.85cm。
システムを製造した軍需大手のレイセオン社は、係留ケーブルは時速160kmの風にも耐え
事実、ハリケーン・ホアキンの強風には、時速170kmの風でももちこたえました。
JLENSは、それに要する膨大な予算から、大きな議論が巻き起こっているプロジェクト。
25億ドルと17年という月日を投じてレイセオン社に開発製造。
メディアはお金がかかりすぎの上に役立たずで、
廃止にしたくてもほぼ不可能なプロジェクトだと。
なので、ゾンビプロジェクトと称しています。
この記事の対照的な部分は、低予算でのインターネット提供と、膨大な予算の軍事偵察ですが、
本質的に低予算である事は、高額な予算をつぎ込む軍事偵察機急がこれだけの事故を起こし、
安全性の確保に十分な予算が割かれているのかなど、検討の必要性を懸念します。
基本的に離島や未開地となると天気予報も確立せず、悪天候での気球の避難も難しくなり、
また、気球の避難は重要な災害時の通信が途絶する事になると言う矛盾を作り出します。
どういう方向になるのかわかりませんが、ちょっと心配です。
ログインしてコメントを確認・投稿する