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2015年12月19日13:18

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こんにゃくは水に溶ける

某年某月某日……私はこんにゃくを買った。

こんにゃ食う……つもりであったかは、定かではない。
それは、業務用スーパーの巨大な板こんにゃくが4つも入った特盛り品で、
たぶんそのころは、
毎日こんにゃくうつもりだったのかもしれない。

もしかしたら……こんにゃくダイエットでも目論んで、
あれこれこんにゃくうメヌーを開発しようとでもしていたのだろうか?

今となっては記憶の彼方である。


          がく〜(落胆した顔)  おにぎり  次項有  exclamation & question


使う気がなかったわけではない。
ただ、このパックを開けちゃうと、
残りの分を凍らせるなり調理するなり、
「適当な処理をして」保存しなければならない。

面倒だな……と思っている間に、いつしか時間が立ち、
「いつ開けるか?」
という、物件になっていったのだった。

   *食材に申し訳ないが、2〜3年は食べる気満々だった。

そのころには、2〜3年物の「超熟こんにゃく」がどんな味であるか興味もあったし、
例え嫌な臭がしたとしても、
なんとかしてやろうと考えていた。

しかし、その頃になってふつふつと違う興味が俄然湧いてきたのである。

   ぢゃああ、5年後とか10年後とかはどうなるんだろう?

そうして、事故が起きないようにこのこんにゃくの入った特大パックは、
野菜専用室の奥を選挙する主さまになったのだった。


昨日、ふと野菜整理の鍋系を作ろうとして、
はたと思い当たった電球
例のこんにゃくはいかがあそばされておりますでしょうか?と。

  つつがなきや?

見て驚いた。


   ないっ!

パックは、何一つ変わらずに存在している。
しかし、こんにゃくが跡形もない。

1年前くらいには、きちんと板こんにゃくがいたはずなので、
いた?いた?いない?あれれ?なのである冷や汗


驚いた!

こんにゃくのゲル化は、不可逆性のものじゃなかったのか?

実は、なぜこんにゃくが固まるのかは、よく分かっていはない。

こんにゃくを固めているグルコマンナンは、多糖類である。
アルカリ液につけることで固まることから、
アセチル基が遊離していくことにより、ぎゅっと結合しちゃうんだろうと。

   *ちなみにこんにゃくがダイエットに使えるのは、
    人間はグルコマンナンを消化できないからだよ。

しかしそれは、不可逆変化じゃなかったのか?

例えば、おなじようなプルプル食材「ゼリー」は、
熱を加えるとまた溶けてしまう。
   *ちなみに寒天も煮ると溶けるからね。

こんにゃくは、「溶けない」のでいろいろな料理に使えるわけなのだが、
やはりというかなんというか、

  「恐るべし、水の力」なのだった冷や汗

冷静に考えれば、水はほとんどの物質を溶かすのである。
もちろん、金属が完全に溶けてなくなるには量もあるだろうが、
とほうもない年月が必要となる。

そしてこんにゃくは、「6年位で完全に溶ける」
こんにゃく解消である。
5年も6年も待たされたのであれば、
どんなに固いこんにゃくであっても、やはり解消されるものなのか?

急激に反応が進んだことを考えると、
微生物による生分解とも思えず、
やはり、
長い浸水時間によって、

1、こんにゃくを結びつける構造そのものが崩壊した
2、アセチル基もそうだが、グルコマンナンが安定した状態であるところの、
  グルコースとマンノースの水酸基が復活したり、
  つまるところミセル化した部分の水素結合がばらばらになった

ってことジャネイロ?

フォト フォト

フォト

ただの茶色の液です。


あけてみたら、さらさらだった。

特に腐敗臭らしい異臭はしなかったが、
酸性っぽい酸っぱい臭いがちょっとした。

舐めてみようかと思ったが、なんか微妙に嫌な匂いだったのでやめました。


ごめんよ〜〜〜といいながら、


  「1キロのこんにゃく全量は、
   水の泡となって消えた」


食材を捨てた後悔と、いろいろな申し訳無さと、
とっても面白い実験結果に心が少し揺れた。










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