高架下の路地に連なる商店街を歩いていると、こじんまりとした古本屋に出会った。
何の変哲もない店構えだが、路地に面した商品ワゴンの中に店主が撮影したであろう昔の印刷写真の束が箱に入って売られていた。
写真の内容は全て船に関するもので、神戸元町という場所柄、メリケン波止場でそこに出入りする船舶を撮っていたのだろう。
白黒の写真も混ざっていたので、多分古いものは50年以上前のものもあるだろう。
国内外の商船や海上保安庁の巡視船、さらには護衛艦までが被写体となっており、まあ好きな人にとっては話のネタくらいにはなりそうだが、私には全く響くものがないなあ。
ワゴンの値札には一枚100円と書いてあるが、誰が買うんだこんなもん・・・、まぁべつにこれで商売してるわけじゃないんだろうしな。
写真が好きで、船舶が好きで、港町に住んでいる古本屋の店主が自分の撮った写真を店頭に並べるくらいの話だろうから、ほほえましいと言えばほほえましいし、文句を言う筋合いでもない。
お出かけから帰宅して、携帯電話にたまった写真データをPCに移した。
今日はいろんなところを歩き回ったので、ついつい記念にと、自我撮り写メを多く撮影してしまった。
特に写真を撮った目的は無いが、とりあえずPCに保存しておいて何かの参考資料にしようと思い、いつもの雑データ用のフォルダに保存した。
あっ、よく見たら俺の雑フォルダ、いつ何のために撮ったかわからない写真データがいっぱいある。どうしよう・・・。
このとき顔に縦線が入った。
古本屋の写真はテーマもあったし、撮るのを楽しんでいたし、店に並べておけばいつか誰かが何らかの反応を見せるかもしれない(たまーに売れるかもしれない)。
しかしながら、私のフォルダ内の写真は全く統一性が無く、写メが好きなわけでもなく、目的も不明だ。
ブログに使ったり、たまに見返してその時のことを思い出してニヤニヤするぐらいであろうか。
何よりも私が頭をかきむしるのは、データのほとんど分類されず、ごちゃまぜになって保存されているところだ。
これらを整理するには、消去していいのか、何かの資料として活用する予定なのか、思い出として残してゆくのかという仕分け作業をやらなくてはならない(膨大)。
うわめんどくさ。
観光地に行くと旅行者はガンガン写メを取っているが、その人たちはそのデータをどんなふうに処理してるんだろう。
そのまま放っておくのか、ちゃんと整理して保存しているか、それともこの無限増殖に気が付いていないのか。
情報化社会がもたらした画像データの肥大という問題について、現代社会に対し警鐘を鳴らしたい。
フィルムの現像及びアルバムの管理という鎖から解き放たれた人類は、このバイバイン栗饅頭をどう処理していくべきなのだろうか。
携帯の連絡先と写真データをなかなか消せない派あるある。
世間の画像データの処理方法トレンドの行方:ペンタクルのペイジ(リバース)
意味:結局、未処理のまま増え続けるのが主流に
↓後からじんわり来る人形シリーズ。こんなんばっか。
ログインしてコメントを確認・投稿する