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2015年09月21日12:37

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民主主義と民意。

憲政史上、とりわけ近代において最も愚劣な手法を取り行った現政権。

これに対して、「選挙で圧勝したのだから」「民主主義は数の論理」等という、
政権や自民党の稚拙な論理をテンプレ化してなぞっている愚かな無思考の層がいるが。

少なくとも成熟した国、と自負するならば、大いなる危険な勘違いをしていることを
強く認識せねばならない。そのことは、欧米などの民主主義を背景にする先進国が
どうなっているかをよく観れば、如何に今の日本や支持する層が愚かか
直ぐにわかろうというものだ。

この度の一件は、「代議制民主主義」にあるデメリットと落とし穴に嵌り、
そのことに気付かないという、俗にいう「おまかせ民主主義」によるところで、
実はこのことはその影響を、支持層もそうでない層も全て被った・・ということだ。

選挙に参加した者もそうでない者も、政権支持した層もそうでない層も、
共通して求められる、民主主義上の重要なことは『参加による“自治”』なのである。

選挙の時だけ国政に参加し、あとはおまかせにしていると、やりたい放題を許す、
その前例を作る、そしてその前例は必ずや後に、国民全員にとってデメリットを被ることとなる。
だからこそ、選挙後もきちんとした政治を行っているかを監視し、
その中でおかしいと思ったことは支持の如何にかかわらず批判をし、
声を上げることが国民主権に求められる義務でもある。

つまりは、この度強く政権や法案を支持し採用を願った層にとっても、
実現結果を何としても優先するがあまり、決定プロセスの大きな不健全性に目を瞑り、
「数の論理」を主体に正当性を主張したことが、結果として民主主義国家に生きる
自分の首を絞めることになる、という自覚と覚悟が必要なのである。

例えどんなに政策に妥当性を感じたとしても、合意形成のプロセスと、
決定へのプロセスを恣意的且つ不健全に行った段階で、それは民主主義の本質と
大きく乖離する・・ということを認識するべきだろう。

そのことに鑑みると、寂聴氏にある

「民の心を考えていない。自分のことは忘れて、民がどういうことを求めているか察し、
その望みをかなえてやるのがいい政治家。」

の文脈の根底にあるものは、民主主義に求められる丁重なプロセスを無視したことへの
痛烈な批判なのである。そのことを読みきれず、漠然と別な題材を持って来て当て嵌め、
おかしな批判をしてるならば、民主主義の価値を受け入れ生きる上で、
それは今後いつかしっぺ返しを食らうことを意味する。

他方、同時にそれを許すことは、政権の後ろで永久に存続し続ける【官僚】への
「無限権限の拡大」を許したことになる・・と認知すべきだ。
要は、実質政策を動かし続ける彼らを、好き放題にやらせる権限を与えることとなるわけである。

民主主義の本質と、この度の強行行為がもたらす「官僚機構」への影響については、
以下のラジオ番組で指摘されたものであり、これは今この段において
よ〜く噛みしめる必要があろう。。




■寂聴さん、法話で安保法批判 「安倍さん民意聞かない」
(朝日新聞デジタル - 09月20日 20:57)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3626303
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